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???
あれから三日は走り続けている
あれから三日は寝ていない
只々アイツらから逃げる為に走る
立ち止まらず、振り返らず。
いつしかアイツらの声も気配も消えていた
もうあんな地獄には戻りたくない
???
ここまで逃げれば大丈夫だろうか
ふと立ち止まって考える
この身体は既に体力的にも精神的にも 限界がきていた
???
???
奥に立っている大きな木の下を目指し足を踏み出す
その瞬間、視界が大きくぐらついた。
???
今までの反動が遅れてやってきた
ズキズキと身体を蝕む
頭が痛い腹が痛い脚が痛い呼吸が出来ない力が入らない
???
その場に軽く蹲(うずくま)りこの痛みに耐えようとする
しかし、とうとう意識すらも朦朧(もうろう)としてきた
???
脚がガクガクと震えだし、身体を上手く支えきれずに地面に倒れ込む
ドサッ
冷たい床を感じながら意識が途絶えた
外で鳥がさえずっている。暖かい春の陽気を感じる
モカ
閉じていたカーテンを開け、 陽の光を浴びる
モカ
モカ
大きく背伸びをし、顔を洗いに洗面所へ向かう
僕は人里離れた森の中にあるこの家に住んでいる
人里と違ってこの森は木々が生い茂り 自然を直で感じられ心地良い
町の人達からは魔物がいるかもしれないから降りてきた方がいいと言われてるけど、
この自然を感じられなくなるのは嫌だからとやんわりお断りさせてもらった
それに僕には…ある特技もあるからね
バシャバシャ
顔にかかる水が気持ちいい。一気に目が覚める
タオルで顔を拭き、寝間着を着替える
モカ
僕は便利屋を営んでいて、 町の人の手助けをしている
依頼はありがたいことに沢山くるから 休む暇がない
それを見かねたお客さんから 働いてばかりだといつか身体を壊すからと
今日から3日は休みになった
モカ
外に出れば大好きな自然を感じられ、 ゆっくり休めるかもしれない
僕はカバンを手に取り家を出た