ただキミが、 /桃青

……、なんで、

なんで、なの

……、

そりゃ、そうか

キミは、友達関係が上手で

ボクとは、違くて

キミには友達が沢山いて

ボクは、ただ、

"その中の1人"な、だけで

"特別"でも、なんでも、なくて

"全部捨ててでもキミといたい"

なんて

思ってるのはボクだけで

「キミと同じクラスだったら」

また、意味の無いことを考える

別に、クラスに友達がいない訳じゃなくて

クラスで浮いている訳でもなくて

ただ、

"キミがいない"だけ

もう、キミの"いちばん"には

なれないのだろうか、？

キミが居ない寂しさを、悲しさを紛らわすために

クラスに"ともだち"をつくった

キミの代わりになんて、ならないけど

キミの代わりなんて、いないけど

いつまでも遠いことを

"実らないこい"を追いかけるのが辛くなって、苦しくなって

クラスに

"すきなひと"もつくった

でも

ただ、

ただ……、

1番になりたいだけなのに

キミの"いちばん"に、なりたいのに

愛して欲しい、だけなのに

自分だけを見てほしいだけなのに

結局

大勢の中の、埋もれたひとり

気を紛らわすための、

ちゃんと異性の"すきなひと"

気付いたら

本当に好きになっている自分がいる

"すきなひと"には、

付き合ってるひとがいて

ボクとは、遠くて

身長の高いふたり

ちっちゃいボクとは違う

家が近いふたり

ボクだって

帰る方向は一緒なのに

結局

いい事なんて、なにも、なくて

ただ、ずっと……ずっと、

"独りぼっち"な、だけ

気付いたらどんどん遠く離れていくキミ

どうしたら止められるか

、分かんなくて

どうしたらいいかなんて、わかるはずなくて

キミにだけ

好かれていたくて

キミ以外、

全部、

捨ててきて

キミには、好かれなくて

キミだけが、離れていって

もう

真っ暗になった、よく通る道

買い物行った帰り

いつもここを通っている

……、だから

"しってるみち"

でも……、

いつも

通る時はいつも

"キミ"がいて

キミと、一緒で

でも、今日は

ひとりぼっちで

キミと通った道なのに

しってるみち、なのに

わかんない

帰れない

帰りたい

……、帰りたく、ない

結局、いつもの倍くらいの時間をかけて

家に帰ってきた

キミがいないと

こんなことすらできないほど

"依存"

していて

昔から、道を覚えるのが苦手なボク

小学校、1年生の頃なんか

一学期中、ほぼずっと、登下校の道がわかんなくて

誰かについて行かないと

帰れなかった

これくらいが

"ふつう"だと思っていた

みんな、道なんて、覚えれないんだって

でも……、

でもね……、？

"ふつう"なんかじゃなかった

みんな、おんなじなんかじゃなかった

いちど通ったら、道を覚えられる友達

どこの行き方も分かる友達

みんな、

ボクとは、違う

おかしいのかな、？

ふと、スマホに手を伸ばし、

"あること"を、調べてみた

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