心臓が弱い青くんのお話

雑すぎた( ᷇࿀ ᷆ )

水side

目の前で一体何が起こったのか僕にはわからなかった

胸の辺りを押さえて苦しそうな呼吸を繰り返す彼

そして…

糸が切れた操り人形の様にぐったり倒れ意識を失った

なんで…

なんで…

頭に浮かぶのは疑問ばかり

薬があると言ってたから持病もしくは最近診断されたのかもしれないけど…

そんなに…

そんな事はないと思う

どうせいふくんの事だから迷惑〜とか思ってるんだろうけど…

大切な人が目の前で苦しんでる姿を見るのも余程辛いよ…

周りを見ても皆黙りこんでいる 考えてる事は一緒だと思うけど

そんな中こんな空気を破ったのは

あにきだった

こういう時さすが最年長だなと思う

この一言で大分空気が軽くなった

あにきに続いてないちゃんも声を出す

凄い…ほんとにこういう時に大人組だなぁ…って思うもん

僕も何か言わないと…

そう思ったのに上手く喋れなくて…

こういう時ないちゃんがリーダーで良かったなって思う

何の根拠もないけどないちゃんがそう言うなら自然と大丈夫な気がするから

よかった…

皆笑ってくれた…！

あにきが声を発してくれたおかげで空気が元に戻るのが早かった

いふくん

皆こんなになるくらい心配してるんだよ？

起きたら覚悟しておいてね

青side

目が覚めるとそこは白い部屋だった

そうか俺…

倒れたんだ…

まだ頭痛もするし胸だって痛むけど

薬を飲んだおかげでかなり落ち着きつつあった

…

バレてしまったなぁ…

意識を失う前に見た皆の不安な顔が忘れられなかった

迷惑かけてしまった…

そう思い自然と涙が出てきた…

俺が泣いている所にちょうど初兎がやってきた

大丈夫…大丈夫…そう只管言いながら俺の頭を撫でてくる

泣き止まないと…また…迷惑かけちゃう…

それなのに…自分でもわからない…

なぜこんなに涙が止まらないのか…

ごめんな…ほんとに…

りうらまで…こんな姿見せたくなかったのに…

初兎のせいではないって伝えてなくて必死に首を横に振る

いつもの声からは想像もできないくらいの優しいトーンでほとけに聞かれる

ほとけがさっきとはまた違う声で怒気を少し含んだ声をあげる

こんなに怒ったほとけは見た事なくて…怖かった…

でも…

へ…？

泣いてる…？

あのほとけが…？

びっくりして俺の涙が一瞬消えた

嬉しかった

俺の為に怒って泣いてくれる人がいるって事が

それからほとけが落ち着いた後俺は持病の事を何一つ隠さず伝えた

そしたら子供組が皆泣き出すから俺はびっくりした…

皆が俺のために泣いてくれるから俺もまた涙が溢れてきた

ほんとに幸せだな俺は…

なおこの1件から皆が俺に過保護になったのは言うまでもない

甘えてもいいんだ

頼ってもいいんだ

そう思えた時

ちょっとだけ痛みが和らいだ