ナレーター
笑う道化は液で染まるのか?
F
「ここか。出るって噂の廃墟は。」
F
俺は仲間と肝試しをするために、廃墟の下見に来ていた。
F
「うーわ笑。結構雰囲気あるなぁ。」
F
「もし微妙だったら他探せなんて言われてるけど…ま、面倒臭いしここでいいだろ。」
F
そして俺はLINEで「〇〇にしよう」と打った。
F
「10分くらい見たし、十分吟味した結果だ。ウンウン。」
F
「ん?なんだあれ?」
F
いつの間にかよく目立つ格好をした人が俺を見ていた。よくよく見るとピエロのようだった。
道化
「…………ル」
F
何やらボソボソと呟いているようだが、まるで聞こえない。
F
「気味が悪いな。」
道化
……ミ…ル
F
ソイツはだんだん俺に近づいてきた。
F
「ヤベェな。関わっちゃいけないヤツかも。」
道化
オオ...イミヲキル
F
「?」だんだん歌のようなものが聞こえてきた。
道化
オオキイミヲキル
F
「...大きい実を切る?」見れば確かにヤツの手には大きな果物っぽいものを持っていた。
F
「なんだよ。ただのパフォーマンスかなんかか?せっかくだし見てやるか。」
???
「ほれ、終いじゃ。」
流星
「きる、ねぇ。これってどっち?」
???
「うーむ、まあどっちでも結果は変わるまい。」
流星
「だな」