設定(異世界ファンタジー) ハルとリーンハルトは 仕事がよく一緒になる仲 ハルは同僚のユリシーズが好き リーンハルトは ハルのことが好き そんな時ユリシーズが好きなミカが国からスパイだと疑われる ミカを庇ってハルが 捕らえられたときのこと…
城の地下の牢屋
リーンハルト
おいハル!!
ハル
……なんだ、リーか
リーンハルト
なんだ、じゃねぇよ!!
リーンハルト
お前、なんであんな奴のこと庇った!!
ハル
あんなやつ、ってほんとミカのこと嫌いね笑
リーンハルト
今はそんなこと言ってるんじゃない!!
リーンハルト
答えろハル!!
ハル
……別に
リーンハルト
……ユリシーズが関係してんのか?
ハル
さぁ、どうだろね
リーンハルト
はぐらかすな!!
ハル
……
リーンハルト
……やっぱかよ
ハル
……バレバレかぁ
リーンハルト
あんなの誰がどう見ても分かるだろ
ハル
そうだったんだ笑
ハル
そんなのにも気づかないとか…
ハル
ユリシーズはやっぱ鈍感だなぁ
リーンハルト
……お前もだろ(小声
ハル
なんか言った?
リーンハルト
何も
ハル
まぁ、とりあえず
ハル
彼らに足りなかったのは時間
リーンハルト
だから自分が捕まってその時間を稼ぐと、?
ハル
さすが、よく分かってんね
リーンハルト
だが、それがお前が処刑されるまでに間に合うとは限らないだろ!?
ハル
そうだね
リーンハルト
お前、!
リーンハルト
意味分かってんのか?
リーンハルト
お前、死ぬかもしれないんだぞ?
ハル
……だね
ハル
でもさ
ハル
やっぱ信じたいんだろうね
ハル
ユリシーズが助けに来てくれる、って
リーンハルト
………
ハル
でもさ、正直助けに来てくれなくてもいいんだ
ハル
ユリシーズが、言ってくれたから
ハル
「ごめん、ありがとう」って
リーンハルト
まさか、ユリシーズが、?
ハル
まぁね
ハル
初めて…
ハル
初めてだったんだ
ハル
ユリシーズが同僚としてじゃなく
ハル
「私」を見てくれた
リーンハルト
……なんで
リーンハルト
なんでなんだよ、!
ハル
……ある意味これが運命だったんだよ
ハル
私は誰からも愛されず
ハル
愛した人のために死ぬ
リーンハルト
……
ハル
……リーもありがとね
ハル
私のためにいろいろ手伝ってもらって
ハル
……でもダメだったみたい
リーンハルト
……俺は、!
おい! そこで何をしている!?
ここは大罪人が 収監されている牢屋だぞ!?
リーンハルト
……チッ
!? リーンハルト様なぜここに!! 今すぐ ここから離れてください!!
リーンハルト
っ、!やめろ!
リーンハルト
俺は!!
ハル
あらら、見つかっちゃったか
ハル
せっかくここまで潜り込ませることに成功したのに
リーンハルト
!?
まさか、お前が!?
ハル
そうだよ
ハル
ちなみにこいつは弱味握ってるだけだから
ハル
あと、家族が大切みたいで私の奴隷みたいになってるんだよね笑
お前!!スパイなだけではなく我が国の騎士にまで!!
このことは国王にも報告する!
さぁ、 リーンハルトさまこちらへ
リーンハルト
っ、!待て、俺は!!
リーンハルト
………ハル!!
ハル
……バイバイ、リー
ハル
…リーは幸せになりなよ?
リーンハルト
っ、!!!
最後に見たあいつは 笑っていたつもりだろうが
どこまでも悲しい顔をしていた