大嫌いなあいつと。

テストから1週間後

全ての教科の返却と クラス順位、学年順位が発表された

俺らのクラスの前に数人、 いや10人以上の女子が屯っている

あぁ、この量の女の対応をすんのかよ

見るだけでも気が引ける

流石親友だ

俺の脳内を全て見透かしている

etさんが好きだと気付いてから

俺はチャラ男の俺から距離を置いている

いつ、どこで彼女と出会うか分からない

それなのにチャラチャラするなんて そんなリスクを背負ってまで女とは関わりたくない

それに、もうetさんの事で頭がいっぱいなのに 他の女の対応なんて上手く出来るはずない

まって、今etさんが居るって言ったか？

それはまずい

よりによってなんでこんな時に……

かと言ってこんなに利用できる女たちを 罵倒して俺から離れさせるなんて惜しい事はできない

結構詰んだって

待って近づいてくる

咄嗟に言い訳をしてしまいそうになったけど 俺はなにを望んでいたっけ

etさんを惚れさせる事だったか？

いや、そうじゃない

俺はetさんに嫌われてもいいんだ

どうせ嘘告するのならば

　俺に惚れられては困る

そう結果が出たのに、何故だ

何故嫌われたくないってまだ思っているんだ

目的を見失うな、現実をみろよ俺

はぁ、結局言っちまった

さっきまでリスクがなんだかとか言ってたのにさ

俺って本当に芯がないな

一度決めた事を簡単に曲げてはいけない

母さんが何度も言ってた言葉を忘れたのか

教えたい、どうしても教えたい

駄目だ、感情に従うと判断を誤るに決まっている

そう言って去っていく彼女

今すぐにでも言葉を取り消したい

本当は俺が教えたい

でもそれは叶わない

これでよかったんだんだよ、これで