お前はお前でいいんやで。
俺の親友がよく口ずさんだ言葉
俺を救ってくれた大切な言葉
これからも続くはずだったお前との "日常"が叶わぬものとなったのは蝉の声も減った夏の終わり、
しゃおろん
しゃおろん
しゃおろん
せんせー
せんせー
しゃおろん
蝉の声と共に君も俺の前から消えた。
先生からの報告で教室がざわめく中、俺は1人教室を後にした。
なんで?
昨日まで横で笑っていた君はもう横にはいない。
気づいたら誰もいない屋上で泣いていた。
数日後、
薄いピンク色の花が描かれた封筒に入った一通の手紙が届いた。
どうやら暫く会えないらしい。
その手紙は長く、彼の綺麗な字で色々なことが綴られていた。
その手紙の最後にはこう書かれていた
"お前はお前のままでいるんやで"
人気なお前と不人気な俺、
お前のことが羨ましいことだってあった。
ある日、俺はあいつに聞いた。
どうやったら人気者になれるん?
お前はお前のままでええんや
俺は今のお前が好きや
無理して変わらんくてもええ
決して俺の質問には沿っているわけではなかった
でも今の俺が好きだと言ってくれる人がいる、
変わらなくてもいいと言ってくれる人がいる、
ただ、それだけが嬉しかった
決して手紙を書くのは得意ではなかった。
でもこれだけは伝えたかった。
お前の言葉を胸に止めて、
次に会うまで俺のままでいるから、
お前もお前でいるんやで。
君はずっと君のままで、
end
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