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虎の子2

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虎の子2

10 - 第10話

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2024年03月29日

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美花side 1月の下旬 3年生の学年末が始まり テスト監督とかその他諸々の用事を 済ませて 副顧問で行っている女子サッカー部に 足を運ぶとどこからか 野球部の大きな声が聞こえてきた。

美花

え?なにこれ。

飯塚

三村が言ってたんすけど、今日選抜高校野球の抽選会みたいですよ。

美花

なんで飯塚ここにおるん?明日日本史だけど大丈夫?

飯塚

サッカー部のお手伝いです。テストはもう開き直ってます。

半分叫び声だった 野球部員が部室から飛び出して グランドで練習している。 あのテンションだったら たぶん甲子園出場だろう。

飯塚

甲子園出場なんすかね?テンションおかしいっすよ。

美花

寄付金また来るの…?勘弁してよ。

飯塚

先生本音出てます。

美花

サッカー部のお手伝いって言ってたよね?サッカーボール出しといて。

飯塚

はーい。

美花

私呼ばれたからなんかあったら職員室来てねー

飯塚

わかりましたー

職員室に向かうと 取材の件など電話が殺到しており 私も加わる。 一通りひと段落着くと 次は甲子園の応援の件になり 話し合いが行われていく。

田口

夏の甲子園をベースに応援を考えていきましょうか、

本田

部活生全員参加の場合、甲子園の日程によって陸上部の数人が記録会で参加できない場合があるんですけどその辺大丈夫ですか?

田口

記録会優先でお願いします。ほかの部も大会に出場する予定の生徒は大会優先でお願いします。それと川原。

美花

はい。

田口

来週の水曜日に部活生集会があるから、その時に応援の件説明頼んだ。

美花

承知しました。例年通りで進めていきます。

私が高校卒業してからの 4年分の資料に目を通す。 私が高校時代にやっていたことと ほぼ一緒だから何とかなるはず。 サッカー部の顧問の先生に 声をかけられて 一緒にグランドに向かった。

和樹side 今日選抜高校野球の抽選会が 行われるらしい。 うちの高校地方戦を勝ち上がり 神宮でもベスト4に入るほどの 活躍をしたからほぼ確実だろう。 そんなこんなしていると 姉ちゃんから電話がかかってきた。

和樹

もしもし?

美花

『あ、和樹?うちの高校選抜出ることになったから近々そっちに寄付金の督促状来るで。』

和樹

姉ちゃん言い方酷いで。督促状じゃなくておねがいの紙っしょ?姉ちゃんとこは?

美花

『今封筒に包んで渡した。どうせキャンプ始まるまで暇でしょ?学校来たら?』

和樹

空いてる日あるの?

美花

『放課後ならいつでも大丈夫なはずやで。詳しくは監督に聞いて。臨時コーチやってくれるんやったらいつでも大歓迎って言うてた。』

あの監督怖いんだよなって思いつつ 来週辺りに自主トレついでに 学校に行くって伝えた。 電話切った瞬間 勢いよく開いたドアにビビる。

百崎

あれ?美花の声が聞こえたと思ったら気のせいか…

和樹

気のせいじゃないです。またうちの高校選抜出るみたいっすよ。

百崎

あ、おめでとう。ていうか督促状とかゆってたけどヤバいやつに手出したん?

和樹

いいえ。寄付金のおねがいの紙を姉ちゃんが勝ってに寄付金の督促状って呼んでるだけっす。

百崎

なんだ。そんなことか。変わんないよね。

山田

蒼生〜成さん呼んでたよー。

百崎

今行く。

山田

ついでに和樹も来いって。

和樹

はーい。

なんの呼び出しか分からないが 蒼生さんの一緒に 成さんの元へ向かうのだった。

数日後 部活生集会の日 各部活が全員揃ったのを確認し マイクを取って応援の件を 1から説明していく。

美花

今ざっと説明したけど何か分からない点があった人いる?

韮崎

先生これって卒業した現3年生って参加するんですか?

美花

3年生に関しては自由。1.2年生は部活の予選とか大会に参加する予定の子は大会優先。

三村

もし、参加する3年は私服とか髪色とか自由っすか?

美花

卒業してるから自由で。応援で参加する部活生は制服でいつも通りの校則で。

金子

これって旧生徒会助っ人行きますか?

美花

出来れば行って欲しい。進学先とか就職先とかの兼ね合いもあるから無理には言わへん。他に何かある人いる?

一通り質問を受け付け それぞれの練習に向かわせるため 解散させた。 旧生徒会と新生徒会の引き継ぎのため 生徒会室に足を運んだ。

生徒会室

鈴木

えっと、ひとまずこれを各部活に配って目を通させるんすよね?

三村

そう。夏と違って選抜全体練習しないから。

美花

私の経験上ある程度夏の練習のおかけで大体覚えてるから大丈夫。

涼川

えっと、んじゃ、生徒会が作るのはボードですか?

金子

そう。名前が書いてるやつ。

三村

それ俺聞いとくわ。なんて呼ばれたいか全員に。

澤田

グループLINE回しといてな。

三村

任せろ。んじゃ、そうと決まれば俺聞いてくるわ。

美花

たぶん聞き終わる頃にはここ閉めてるからね。

三村

了解でーす。先生お疲れ様でした。

笹森

なんかあったらLINEするわ。

三村

はーい。

美花

あ、三村。今週の土曜日野球部部活あんの?

三村

ありますけどなんかあったんすか?

美花

その日うちの弟自主トレ来るって連絡回ってる?

三村

そうなんすか?!サインもらっとこ!

美花

回しといてな。

三村

喜んで!

三村が野球部にお手伝いや 聞き込みに向かったあと 誘導のボードの板を探しに 用務室に向かった。

土曜日 3年生の学年末の集計を済ませるため 朝から職員室でパソコンと にらめっこする。 それに集計が終わったら 野球部に来てくれと生徒に お願いされてるから 必死に手を動かす。

美花

やっと終わった…

荒木

お疲れさん。これあげるわ。

美花

あ、私の好きなクッキー。ありがとうございます!

荒木

よく食ってたよな。お菓子禁止なのに。

美花

逆にばらまいてましたけど。

クッキーを口に運び コーヒー1口飲んでグランドに 向かおうと立ち上がると 職員室の扉が開いた。

和樹

失礼します。OBの川原和樹です。姉の美花いますか?

荒木

お、珍し。

和樹

ご無沙汰してます。

美花

私呼び出し?

和樹

そう。三村くん呼んでる。

荒木

あいつ引退したんじゃなかったっけ?

美花

なんか部活がないと嫌やとか言うててお手伝いしてるらしいっすよ。

和樹

あ、それと姉ちゃんあそこの鍵ちょーだい。

美花

あそこってどこ?

三村

先生あそこっす。野球部の室内練習場の鍵。

荒木

それ山本先生持ってんとちゃうの?

和樹

持ってないとか言ってたんすよ。

三村

『俺の机の上にあるからこいつ(和樹)の姉貴に取ってもらえ』って山本先生言ってました。

野球部のコーチをしている 山本先生の机の上を見ると たぶん室内練習場の鍵が置いてあった。

美花

これ?

三村

それっす。

和樹

姉ちゃんはよ来てな。部員うるさいねん。

美花

今から行くつもりやってん。許して。

室内練習場には投手陣、 グランドで野手陣の練習が行われている。

美花

先生私ノック最近やってないっすよ。

山本先生

うん。知ってる。でも、高校の時体育オール5だったしなんとかなるでしょ。

美花

………私野球部副顧問でしたっけ?

山本先生

何でも屋ちゃうの?高校の時助っ人なんでもやってたし。

軽音部の顧問と 女子サッカー部の副顧問をしているが 実質全部活の元へ行っている。 ほぼ生徒から来て欲しいと 要望があったため 向かわざる負えない感じ。 休憩が終わったのか 野手陣がグランドに出てきて 守備練が始まる。 ノック用のバットとボールを持ち 部員に向け転がしていくのだった。

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