悠佑
あー…しんど…
左の腕は腫れ、熱を持っている。ベッドに力なく横たわり、寝返りもうてずにいる彼もまた、高熱にうなされていた。
悠佑
(やばいとは聞いてたけど、まさかここまでとはな…)
自分のセリフを某ニット帽の声で脳内再生できるほどの気力もなく、ただただマシになるのを待つ。
悠佑
(いま…何時や?)
悠佑
もう23:00…
悠佑
(なんか…寂しいな…)
悠佑
あいたいな…
暫く会えていない愛しの弟たちの顔を思い浮かべてため息をついた。
長引く高熱にうるみ続け、溶けきった目から涙が一滴零れ落ちる。
悠佑
このまま、、しぬ、のかな…
悠佑
(いや、そんなことない。体調が悪いからこんなこと考えるだけや。)
悠佑
(でも…ほんとにおれはアニキとしてグループにいてええんやろか…)
悠佑
(おれ、なんかの役に立っとるのかな…)
悠佑
(このまま死んだら…)
悠佑
だれが、かなしんで、くれるんやろな…
ふいに口にした言葉は、1人の部屋にひんやりと響いた。
悠佑
(あかん…熱出して弱気になっとるんや。こんなんじゃほんまにあいつらに見捨てられる)
悠佑
はやく…はやくなおさな…