一人ひとりの個性　2

親はとても優しかった

どんな自分でも愛してくれた

"性同一性障害"

この障害を持っていた俺でも

親は毎日、毎日俺に

好き

この言葉を言ってくれた

あの日までは______。

あの日はみんなでお出かけをしていた

お父さん、お母さん、俺の三人で

ドライブに来ていた

楽しくて、みんなでお話しとかしてた

でも

ガッシャーン！！！

突然、飲酒運転とぶつかった

相手はかなり酔っていて、

意識もあまりなかったそう

それでも、

ピーポピーポー

そこからはあまり記憶がない

お医者さんに聞いたところ、

両親は救急車で運ばれて

俺は看護師さんといたらしい。

俺はずっと泣いていて

それを優しく、支えてくれていた

それでも現実は変わらない。

両親、病院に着いた頃に息を引き取った

そう告げられた

俺は泣くことしかできなかった

もう少し、もう少し、

俺が、行動していれば

すぐに、救急車を呼べば、

きっと間に合った

俺のせいだった

俺のせいで、二人を、両親を

殺してしまった