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kuragekun!
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葵
Rai
葵
葵
葵
二人が下駄箱の前で騒いでいる、少し離れた場所。 教室の入り口の影から、その様子をじっと見つめる影があった。
Kuzuha
Kuzuha
葛葉は、気だるげに壁に寄りかかりながら、葵の笑顔を目で追っていた。
普段は誰に対しても「 飄々 」としている葛葉だが、 葵に対してだけは、心の奥底に言葉にできない感情を抱えている。
中学を卒業すれば、ライと葵は別の高校に進む。 葛葉もまた、別の道を歩む。
この「幼なじみ」という最強のバリアが、 明日で一度リセットされるはずなのに。
今の空気感を見ていると、そんな関係ないくらい、 強い絆で結ばれているように見えて、面白くない。
葵
ふいに、葵と目が合った。
葵は「パッ」と表情を明るくして、「ぶんぶん」と手を振る。
その無防備な笑顔に、葛葉は「ドクリ」と心臓が跳ねるのを感じた。
Kuzuha
気まずさと、心臓の音を隠すように、葛葉は慌てて視線を逸らし、 フードを被って足早にその場を去ろうとする。
葵
Furen
葵
葵
Furen
Furen
葵
Rai
Rai
葵
葵
葵
Rai
葵
葵
Rai
Rai
葵
Rai
葵
Rai
Rai
葵
Rai
葵
葵
葵が意を決して袖を引くと、ライが 「ビクッ」 っと肩を跳ねさせた。
Rai
葵
ライは、「ふいっ」と視線を逸らし、独り言のように小さく呟いた。
Rai
葵
Rai
Rai
Rai
Rai
Rai
Rai
一気にまくしたてて、ライは
Rai
と、頭をかきむしった。
葵は、その言葉の意味を理解して、真っ赤に染まる。
葵
Rai
葵
Rai
葵
葵
葵
葵が俯きながら伝えると、ライの動きが「ピタリ」と止まった。
今度はライが、葵の袖を「ぎゅっ」と握り返す。
Rai
Rai
葵
卒業まであとわずか。 幼なじみという名前の境界線が 春の訪れと共に、ほんの少しだけ揺れ動いた放課後だった。
葵
葵は下駄箱の前で、自分の靴を出しながら「ぽつり」と呟いた。
壁に貼られた『卒業まであと 〇〇日 』の日めくりカレンダー。
昨日までは確かに『20日』くらいあったはずなのに、 今日見たら、無情にも『1日』になっていた。
葵
隣でスニーカーを履いていたライが、顔を上げて「ニカッ」と笑う。
Rai
葵
葵は「クスッ」と笑うと、少し意地悪な質問を投げかけた。
葵
Rai
Rai
ライは胸を張って宣言する。
しかし、その直後、「ニヤリ」と表情を歪めた。
Rai
Rai
葵
Rai
葵
葵がライの腕を「ポカポカ」叩く。 いつものありふれた幼なじみの光景。
明日でこの校舎ともお別れなんて、やっぱり信じられなかった。
Rai
葵の様子がおかしいことに、ライがすぐ気づいた。
Rai
葵
葵は慌ててライの方を向き直り、葛葉が去っていった方向を背にする。
葛葉の、あの何かを言いたげな、少し切ないような視線。
それをライに知られたら、またややこしいことになりそうな気がした。
それに…今は、ライとの残り少ない「中学生の時間」を大切にしたかった。
葵
葵はライの手を「ぎゅっと」握り、校門へと引っ張る。
Rai
Rai
ライは文句を言いながらも、 握られた手を話そうとせず、葵の歩幅に合わせて歩き出した。
夕日に照らされた二人の影が、長く、一つに重なって伸びていく。
明日は、卒業式。 それぞれの想いを胸に、中学生最後の夜が明けようとしていた。