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おれの実家は自宅からくるまで2時間弱のところにある。農家なんだけどなんかそういう雰囲気がすきで高校生になりバイクに乗るようになると夏休みとか冬休みによく遊びにいっていた。でも、最後に行ったのが高校三年にあがる直前だから、もう十年以上も行っていないことになる。 決して「行かなかった」んじゃなくて「行けなかった」んだけど、その訳はこんなことだ。 春休みに入ったばかりのこと、いい天気に誘われてじいちゃんの家にバイクで行った。 まだ寒かったけど、広縁はぽかぽかと気持ちよく、そこでしばらくくつろいでいた。そうしたら、
???
ひろ
と変な音が聞こえてきた。機械的な音じゃなくて、人が発してるような感じがした。 それも濁音とも半濁音とも、どちらにも取れるような感じだった。 何だろうと思っていると、庭の生垣の上に帽子があるのを見つけた。 生垣の上に置いてあったわけじゃない。 帽子はそのまま横に移動し、垣根の切れ目まで
来ると、一人女性が見えた。まあ、帽子はその女性が被っていたわけだ。 女性は白っぽいワンピースを着ていた。
ひろ
ひろ
翌日
ひろ
じいちゃん
ばあちゃん
ひろ
じいちゃん
ばあちゃん
と言った途端二人の動きがピタリと止まった。
じいちゃん
じいちゃん
じいちゃん
ひろ
ひろ
ひろ
じいちゃん
ひろ
ひろ
ばあちゃん
ばあちゃん
ひろ
じいちゃんは電話を終えもどってくる
じいちゃん
じいちゃん
ばあちゃん
数分後
ひろ
ばあちゃん
それからばあちゃんはその八尺様の話をしてくれた。
この辺りには「八尺様」という厄介なものがいる。 八尺様は大きな女の姿をしている。名前の通り八尺ほどの背丈があり、「ぼぼぼぼ」と 男のような声で 変な笑い方をする。 人によって、喪服を着た若い女だったり、留袖の老婆だったり、野良着姿の年増だったりと 見え方が違うが、女性で異常に背が高いことと頭に何か載せていること、それに気味悪い 笑い声は共通している。 昔、旅人に憑いて来たという噂もあるんだ、まあほんとかどうかわからないけどね。
ばあちゃん
じいちゃん
じいちゃん
Kさん
ひろ
Kさん
じいちゃん
30分後
Kさん
2階の1室につれてかれる。
そこには四隅に盛塩、壁には大量のおふだ、木箱の上に小さな仏像があり窓は新聞紙で目張りされていた
じいちゃん
じいちゃん
じいちゃん
Kさん
Kさん
深夜2時
ひろ
窓ガラスをコツコツ叩く音がした
ひろ
じいちゃん
思わずドアに近づいたがじいちゃんの言葉をすぐに思い出した
じいちゃん
じいちゃんの声に限りなく似てるけど
ひろ
どうしてか分からんけど、そんな気がして、そしてそう思ったと同時に全身に鳥肌が立った。 ふと、隅の盛り塩を見ると、それは上のほうが黒く変色していた。
???
???
そこまで背が高くないことは分かっていたが、アレが下から手を伸ばして窓ガラスを 叩いている光景が浮かんで仕方が無かった。 もうできることは、仏像に祈ることだけだった。
翌朝7時30分
おそるおそるドアを開けるとそこには心配そうな顔をしたばあちゃんとKさんがいた
ばあちゃん
下に降りると親父も来ていたどこからきたのかワンボックスカーのバンが1台あったそして何人かの男達がいた
親父
ワンボックスは九人乗りで、中列の真ん中に座らされ、助手席にKさんが座り、 庭にいた男たちもすべて乗り込んだ。全部で九人が乗り込んでおり、 八方すべてを囲まれた形になった。
隣のおじさん
車がゆっくりと動き出しまもなくするとKさんがここが踏ん張りどこだとお教を唱え始める。
???
ひろ
Kさんから貰ったおふだを握りしめ薄目を開けて外を見てしまった。目に入ったのは白いワンピース、それが車に合わせて移動していた。車内を覗き込もうとしたのか頭を下げる動作を始めた。
ひろ
隣のおじさん
コツコツコツコツ
周りの人も聞こえているようでエッとかンンとか声を出す
やはり姿声は聞こえなくても音は聞こえてしまうようだ。
やがて声が途切れ
Kさん
隣のおじさん
やがて車は止まり親父の車に移された、Kさんからは念の為ということで新しいおふだをもらった。その後は親父と二人で家に帰った。
親父
ひろ
親父
また7人の男が今の今というわけにはいかなく、夜より昼の方が安全と思われたため一晩部屋に閉じ込めたそうだ。道中最悪だったらじいちゃんが親父が身代わりになる覚悟だったとか。
家に帰りじいちゃんにでんわしてもうあそこにはけしていってはならないと言われたあとあの夜に声をかけたかと聞いたらそんなこと一切言ってないと言われ背筋が凍りついたのを覚えている。
八尺様は成人前の若い人間が会うことが多いとのこと
10年後
じいちゃんは亡くなっておりもちろん葬式にも行けなかった。
会社がおわり自宅に帰ろうとしていた。そんなときだった、
ばあちゃん