アイナナ寮
天
改めて
天
陸、おかえり!
陸
!
陸
ただいま、天にぃ!みんな!
全員
おかえり、陸!
三月
それにしても、本当によかったな!陸!
陸
うん!
陸
ねぇ、天にぃ。
陸
聞きたいことがあるんだけど...。
天
何?陸。
陸
あ、あのさ。
陸
どうして天にぃは
陸
他人のフリをしてたの?
陸
ずっと気になってて。
三月
確かに。
楽
あのブラコンがって俺も思ってたぜ。
天
蕎麦屋は黙ってて
楽
蕎麦屋じゃねえよ!
天
いいから黙って。
楽
はぁ
楽
分かったよ。
天
ごめんね、陸。
陸
ううん。
陸
大丈夫だよ、天にぃ。
天
事故の後、陸は3週間も目を覚まさなかった。
陸
三週間...。
天
うん。
天
もう、目を覚ましてくれないのかな...。
天
すごく不安だった
天
だけど陸は目を覚ましてくれた
天
でも、陸は記憶喪失で
天
その時の僕は
天
僕のせいで陸が記憶喪失になってしまったんだ
天
そう思って、
天
僕には陸の兄を名乗る資格はない
天
だから他人のフリをし続けた。
天
今思えば、ただ逃げてるだけだったよね
天
ごめんね。
陸
そんなことないよ...。
陸
天にぃが謝ることなんて一つもないよ。
天
陸...
陸
だって、もしも天にぃと俺の立場が逆だったら
陸
俺も天にぃと同じことをしてたと思うよ。
天
...っ。
天
一生、記憶が戻らなかったらどうしようかと
天
毎日不安だったんだ。
陸
謝るのは俺のほうだよ
陸
ごめんね、天にぃ。
天
どうして陸が謝るの。
陸
だって、勝手に天にぃを庇って
陸
勝手に事故に遭って
陸
周りに沢山迷惑かけて
陸
天にぃやみんなのこと
陸
いっぱい心配させて、不安にもさせて...。
陸
俺のほうこそ、ごめんねだよ。
天
陸...!
天が陸を抱きしめる
天
ねぇ、今から出かけない?
陸
今から?
天
そう。
天
小さいころ一緒に行った
天
公園に。
陸
!
陸
うん!
天
行こうか
陸
行ってくるね、皆!
全員
行ってらっしゃい!