成瀬蒼
成瀬蒼
相澤桜子
相澤桜子
目の前の彼女はしゅん…と申し訳なさそうな顔をする
成瀬蒼
成瀬蒼
成瀬蒼
成瀬蒼
相澤桜子
俺がそう言って笑うと桜子も少し微笑む
成瀬蒼
成瀬蒼
それでもあのときの俺は、桜子に彼氏ができたショックで、彼女の嘘を見破ることができなかった。
成瀬蒼
成瀬蒼
思わず上がる口角を無理矢理引き締め、俺は完璧な幼馴染みを演じる
成瀬蒼
成瀬蒼
相澤桜子
相澤桜子
成瀬蒼
相澤桜子
成瀬蒼
相澤桜子
笑顔で帰っていく彼女を見てボソッと一人呟く
成瀬蒼
出会った時から俺は彼女に嘘をつき続けている
小学五年生の時、初めて同じクラスになって、彼女のことを好きになった
好きになるきっかけは些細なものだった気がするが、目で追っていくうちに想いは日に日に強くなっていった
成瀬蒼
でも、彼女と会話することはできなかった
アイツ…一条翡翠のせいで。
いつも桜子の側にくっついて、桜子に誰とも関わりを持たせようとしなかった
それは、友情というにはあまりにも過剰で、周りの人間を寄せ付けなかった
いつも桜子を見ていた俺は、彼女が一条の支配に怯えていること気づいてた
だから、いつか自分がその束縛から救い出したいと思っていた
…そしてある時、アイツの正体を知ってしまった
その瞬間溢れたのは桜子を騙していることへの怒りと、男でありながら桜子の一番近くにいて、女同士のようにベタベタと接するアイツへの嫉妬だった
いつしか、救い出したいという想いは、自分が彼女の一番になりたいという気持ちに変わっていった
成瀬蒼
成瀬蒼
初めて話しかけたあの日、自分の名前さえ知られてなかったことが悲しくて悔しくて、
彼女がアイツに怯えている事を知っていたのに嘘泣きをして、強引な形で友達になった
そのあと一条が暴走し、桜子を傷つけたことは許せなかった
だけど……
成瀬蒼
仲が深まれば深まるほど桜子のすべてが欲しくなっていく
彼女がかっこいい、自慢の幼馴染みだと言ってくれるから、もっと自分だけを見てほしくて常に完璧を演じた
本当は独占したくてしょうがなかったけど、彼女の信頼を得るために、中学では友達を作るきっかけを与えたりもした
成瀬蒼
成瀬蒼
イライラとした気持ちを押さえるため、少しだけ窓を開けた瞬間、ガラッと病室の入口が開いた。
相澤桜子
成瀬蒼
そう言って彼女のスマホを差し出す
成瀬蒼
相澤桜子
相澤桜子
成瀬蒼
成瀬蒼
相澤桜子
ビュオッ!
相澤桜子
成瀬蒼
相澤桜子
窓からの風で一瞬見えた桜子の首筋…
成瀬蒼
コメント
2件
嬉しいです…!ありがとうございます‼️
続き読みたい…(小声)