ころんと付き合って 3度目の冬
今年も雪景色を一緒に見る時期が やってきた
けれど今年は 少し違う
ころんに 伝えなければならない ことがあった
桃
……、
青
どうしたの、そわそわして
桃
んーん、何でも笑
青
嘘バレバレ
桃
…やっぱお前には隠し事出来ねぇわ笑
青
恋人舐めんなよ?
桃
すまんって笑
青
で?何?
桃
あー、えっと…
桃
俺、今度の春から…
桃
しばらくお前に会えねぇんだよね
青
…は?
桃
就職決まって……
桃
就職決まって……
青
……
憎かった
素直に “おめでとう”が言えない自分が。
桃
就職先、遠いんだよ…
青
…だから言ったじゃん
青
永遠なんt…
桃
「永遠なんて絵空事」
桃
ってな
青
…(こくっ
真っ直ぐ彼の顔を 見ることが出来なくて 俯いていた
顔を上げたら 涙が零れてしまいそうだった
桃
別れるなんて誰も言ってない
青
…、
桃
“永遠”って誓ったのは俺だから
桃
俺は裏切らない
青
……!
そして今日は さとみくんの出発の前夜
この忙しいタイミングで 訪れるのは 少し気が引けたが
出発前、 せめて最後に……
青
お邪魔します…ッ
青
さとみくん…、
桃
ころん!?
青
…来ちゃった
桃
俺もころんの家行こうと思ってた
青
えへへ…///
青
…あのね、
青
最後にやりたい事があるの
桃
最後って…
桃
別に今後も会うけどな笑
青
それはそうだけど…!
桃
まぁ、俺が1番分かってるよ
桃
お前のしたいこと。
どさっ…
桃
こういうコトだろ?笑
青
は、はぃ…ッ///
キスから始まった 俺らの夜
いつしか2人共理性を失い
互いが互いの身体を求めて交わった
卑猥な水音と 甘い声が部屋中に響いて 愛を育んだ
俺は全身に“ころん”という 温もりを感じた
そして2人は 同時に絶頂に達した
気付くと横には 今にも眠りにつきそうな ころんの姿
抱きしめずには いられなかった
桃
愛してる…
桃
永遠に。
青
んぅ…(うとうと
桃
…聞こえてないか、笑
桃
ごめん、ごめんな……(ぽろぽろ
出発前夜、俺は
俺より一回り小さい ころんの体に顔を埋めて
ずっと涙を流していた