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夢彼(ゆめか)《性別?》
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鎌倉初期、他国の騎士たちが我が国日本へ攻め込む。
まだまだ発展もしていない頃であった。
初めは武士たちの城にだけ攻め込まれたが、そのうち村などの集落へと他国の騎士たちは姿を現しだす。
そのなかで巻き込まれてしまった百姓たちは自らの命を絶ち、村民たちも一度は城へ逃げてきた。
だがそれもままならず護衛をしていた若人武士たちも徐々に騎士たちにより討伐。
最終的に当時の武将である天野乎《あまのや》のもとに危機が迫りくると自害するよう命じられ、彼はその場で自らの首をはねた。
被害も大きく、命を絶たれた村民も少なくはなかった。
生き延びた民もいたが、彼らも直に病にかかり死去。
それにある家族も巻き込まれた。いつものように家でゆっくりしていた時、騎士のうち数人がその家族にも襲撃した。
家族は逃げた。生きたいという意思を背負って必死に騎士たちから逃げ惑った。
そんな時にその家族の小娘の兄が武士として騎士を討っていたはずだが背後から返り討ちにされ、心臓の鼓動を遅らせたと同時にピタリと意識が途絶えた。
それでもその家族は諦めず逃げ続け、なんとか避難できたと思った。
そう、思っていた。
雪者は祖父母のもとに預けられたらしく、華音は雪者の存在を知らなかった。祖父母は雪者を大切に思っていたがそこで共に育った養子の坊にある日道端へ置いていかれた。
祖父母はその坊やに雪者はどこに行ったのか訪ねるも、坊は何も言わない。
そうして雪者は誰にも気づかれずに飢えた状態でいる。
それから華音は騎士たちのもとでろくに食事も与えられず、教育も満足に受けられなかった。
鈴原 華音
華音が言葉を失ってうずくまっていると突然障子を破って一人の中年が華音を助けに来た。
『大丈夫か!』
『騎士共が寝てる間に逃げるぞ!』
鈴原 華音
『名前は後で教えてやるから、今は取り敢えず逃げて俺の城に来るんだ!』
鈴原 華音
油断して武士の城の広間で寝ていた。
すると突然母親が悲鳴を上げながら騎士に引き摺られてその場で声帯を短刀で刺された後、身体を上半身と下半身に真っ二つに斬られた。
そして着物を脱がされている状態で亡くなった。
悲鳴が聞こえた時父親である良宗が目を覚まし、母親である加子のもとへ歩み寄る。
その時にはもう騎士に着物を脱がされた状態にあった。
彼は妻の死にゆく姿をその目で見てしまった。
鈴原 良宗
鈴原 良宗
鈴原 良宗
鈴原 良宗
彼は低い声を響かせて泣いた。
小娘はその泣き声を聞いて起きた。
鈴原 華音
鈴原 華音
鈴原 良宗
鈴原 華音
鈴原 良宗
鈴原 華音
鈴原 華音
鈴原 華音
鈴原 華音
鈴原 華音
小娘も啜り泣く。
鈴原 加子は生前、夫の鈴原 良宗とよく身体を交わしあっていた。
鈴原 加子
鈴原 良宗
加子の手つきは男を狂わせるしなやかなものだった。
男を刺激する。この時代の男というのはそうすると豹変して女の身体を自身へ侵す。
鈴原 良宗
良宗が加子を覆うように抱きしめ、何度でも共に絶頂する。加子は熱っぽい吐息を吐く。
鈴原 加子
鈴原 加子
鈴原 加子
心をまさぐってくる加子の発言に敗れ、良宗は再び加子と身体を交わす。
鈴原 加子
鈴原 良宗
鈴原 加子
鈴原 良宗
鈴原 良宗
鈴原 加子
こうして産まれた娘らが鈴原 華音《かのん》と鈴原 雪者《ゆくも》だ。
雪者が飢えそうになっている反面、華音は立派に成長して今では家族のいる東乃都を治める姫になっている。
仕者『鈴原様、朝餉のお時間です。』
仕者『米の茶漬けをお持ちいたしました。』
茶漬けは華音の大好きな食べ物であるため、その日には米俵の米がものすごく減っているという。
鈴原 華音
華音は仕者の前で朝餉として出された茶漬けを輝く向日葵色の瞳で見る。
そして普通なら躊躇して殆ど食べられないはずなのだが、この娘はいつもと変わらないくらい大きな口で茶漬けを頬張っている。
恐らく人前で朝餉と夕餉を食べるのに馴れているのだろう。
鈴原 華音
鈴原 華音
仕者『只今御代わりをお持ちいたします。』
鈴原 華音
幼い頃からとても無邪気で、愛らしかった華音。
彼女は女らしいため多くの男に絶賛されるほどの美女であった。
華音が生まれた鈴原家は裕福な貴族家庭で、家庭教師に算盤や料理、織物などを学んでいたそう。
そして言語能力の発達も周りより遥かに早く1歳でまともに話せるようになり、父と母は非常に驚いたのかよく尻餅をついたという。
鈴原 華音
彼女は、食いしん坊だ。
でもそんな彼女の愛らしさが仕者たちの助けとなっている。
しばらくして満腹になった彼女は自分で仕者のもとまで器を下げた。
その直後のことだ。華音のもとに一通の手紙が届く。
華音はその手紙の封を線香で焼ききり、中身を覗く。
すると彼女の瞳の瞳孔が縮まる。
鈴原 華音
鈴原 華音
鈴原 華音
鈴原 華音
鈴原 華音
鈴原 華音
実はあの後、彼女は父親と別れることになってしまったのだ。
騎士『故郷か父親、どちらか選ぶのだ。さぁ選べ、選べ!!』
鈴原 華音
騎士『では父親が殺されたら自害するのか?』
鈴原 華音
騎士『…面白いな。』
騎士『この小娘を連れていけ。強制だ!』
鈴原 華音
鈴原 良宗
鈴原 華音
鈴原 良宗
鈴原 良宗
鈴原 華音
鈴原 華音
華音は泣きながら必死に父親に叫び続けた。
『ほら見ろ、これが俺の城。』
鈴原 華音
鈴原 華音
『俺の名前な。』
『俺は…』
宮木 道真
鈴原 華音
宮木 道真
宮木 道真
宮木 道真
宮木 道真
道真は鼻を鳴らして城へと入っていった。
華音も道真の後ろへついていく。
態度も大きくて体型もそこそこ発達したこやつは32の武将なのだそう。
華音はこの頃10歳の童だった。
体格差もひどく離れているので抵抗できないと薄々感じていた。
だが実際の道真は『宮木様と呼べ』と言う割には華音を貴重品のように丁寧に優しく扱った。
道真は華音へ自分の娘かのように接し、男が来てもすぐ護ってくれた。
そんな、はずだったのだが…
ある日道真が何者かに襲撃された。
13になっていた華音は反抗的な歳のため、そんな知らせを聞き入れるわけもなかった。
城内の雰囲気が一変して騒いでいるところでようやく大事になっていることに気づき、華音も焦る。
鈴原 華音
宮木 道真
鈴原 華音
鈴原 華音
鈴原 華音
宮木 道真
鈴原 華音
宮木 道真
宮木 道真
宮木 道真
道真はそう言い残して意識を途絶えさせた。華音は唖然としてしまい、一滴も涙が流れなかった。
周りは声を上げて泣きわめいていたと言うのに。
華音は道真の意思を継ごうと決めた。