君が
僕が死ぬとしたら
きっと自殺だ
まぁ別に
事故でもいいんだけど笑
あぁでも
どうせなら
快晴の日がいいなぁ
なんて
何処か感情がつかめないような
そんなこと、いったから
だから
だから私の家には
ずっと
逆さまの
てるてる坊主が
いくつか
吊るしてあって
明日は
大雨になりますようにって
毎日
毎日
お願いした
のに
な、
小さな部屋を満たすのは
乱れずにリズムを刻む機械音
君の寝息
それから
湿気
私
ねえ
私
雨だね
私
私
雨、だよ…
窓を閉めていても 鼓膜を揺らす雨音が
唯一の希望で
私
全然
私
止まないね
私
ね、
だから
まだ
私
死なない…よ、ね…
私
死んじゃだめ、だよ
空白が痛くて
私
…はは、
少し虚しくて
私
…あのね
私
あの日
私
君が事故に
私
遭った日ね
私
朝起きて外見たら
私
雨、降ってて
私
ああよかったって
私
思った、
私
のに…ね、
私
私
──あ、
私
あのね
私
…持ってきたの
私
てるてる坊主
私
家にある分全部
私
雨、
私
止んでほしくなくて
私
君に
私
私
……死んでほしく、なくて、
変に突っかかるキーワードが
少し鬱陶しい湿気と混ざって
余計に君を想わせて
私
…1個吊るしとくね
私
この病室、
私
4階だったよね
私
私の家よりも空に近い、から
私
届く…かも
私
…あはは
私
ほんと
私
びっくりしたんだよ、
私
警察から
私
電話、かかってきてさ
私
淡々と流れる声が
私
こんなにも痛いなんて
私
わたし
私
知らなくて、さ、
思い出すだけで痛かった
さっきの空白なんかより ずっとずっと痛い
私
わたしパニックに
私
なっ、ちゃって…
私
事故?雨、なのに…?って
私
警察の人に
私
聞き返しちゃって…さ、
私
あは…、
また、空白が流れていて
私は
その何も無い時間の中で
必死に考えてた
もう
言ってしまおうか
ねえ
私
……苦しいね
私
もう…全部、が痛い
私
けどきっと、
私
君も
私
同じくらい、
私
苦しい、よね、
私
ごめん…ね…
点滴とか
ごちゃごちゃした機械とか
土砂降りの雨とか
私
延命って
私
本人は苦しいんでしょ…?
私
私
私
もう
私
…やめよっか
ああ
言っちゃった
言ってしまった
今が1番
痛いかも、しれない
けど
もう
止まらなくて
気付いたら私は
てるてる坊主を
正しい向きに直していて
私
…明日は
私
私
快晴になるといいね