『 冬の色 』

N×L nmmn 本人様関係ない

ふとそう思って軽い気持ちで外を見ると

世界はすっかり冬の色をしていた

冬の寒さと寂しさが同時にくる

俺の彼氏が体育館をしてたからまだ外を見てた

密かにこっちみてくれないかななんて思っちゃって

白髪の親友が優しい落ち着く声で話しかけてきた

そういえばなんて思いながら準備をする

前々からずっと片思いしていたあの人に告ったらしい

汗だくなイケメンがこちらに走ってくる

にっこにこの笑顔で

かなり図星をつかれたからなかったかのように会話を流す

しょうちゃんらしいちょっかいは聞き流せない

すごくうざいから

みんな着替えるために更衣室にいるのと予鈴がそろそろなる

そのため廊下は誰もいない

あれ...これ今2人？

なんでバレた

てかもう予鈴鳴っちゃうし

りうらよりも少し大きい手でりうらの手を包む

ちょっぴり冷たい

ちょっと惚れ直したかも

やっぱ今の無し

そろそろ帰りが近づいてくる

雪の儚さに混じって少し寂しい

上着なしの長袖で来たこの馬鹿

人から巻き上げようとするな

いたずらっぽくチラチラこちら側を見るしょうちゃん

校門の邪魔にならないところで静かにないくんを待つ

左耳から聞こえる話し声

耳から伝わる冷たさ

ないくん早く来ないかな

耳から少し暖かくなる感覚がした

俺の手を包みながら落ち着く声で聞いてくれる

そう言うとないくんはもっと強く握った

その温かさが落ち着いて胸の奥まで溶けていく気がした

手繋ぎたいなら正直に言えばいいのに

いつの間にか降らなくなって溶けていた雪

叶うといいなって気持ちはそっと静かに潜めた

帰ってなんとなく窓から外を見ると

雪が降ってた

咄嗟に約束を思い出して通話をかけた

嬉しいけど

正直ないくんが隣にいればよかったのになんて思ってた

通話を繋げたまま一緒に見る冬空

遠いけどないくんを近くに感じれた