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夜風が微かに草を揺らし、月が静かに空に浮かんでいる。 その夜、リアはいつものように一人、焚き火の前に座っていた。
いつもと違ったのは——彼女が、英語で“独り言”を漏らしていたこと。
Lia・Houston
Lia・Houston
Lia・Houston
その声は、静かで、少しだけ苦しげで、けれどどこか温かかった。
——そして、草むらの陰からクロムが目を丸くしてそれを聞いていた。
クロム
リアの雰囲気がいつもと違いすぎて、クロムはその場から動けなくなった。
―翌朝・ラボ前
クロム
千空
クロム
千空
クロム
羽京も眉をひそめながら頷く。
羽京
―再び・夜の焚き火のそば
リアは今日も一人、焚き火の前にいた。 それを遠巻きに見守る千空・羽京・クロム。
千空
羽京
そのとき、リアの口からまた静かな英語がこぼれる。
Lia・Houston
Lia・Houston
Lia・Houston
羽京は静かに目を閉じ、クロムに訳して聞かせた。
羽京
羽京
クロムはそれを聞いて、小さく唇を噛んだ。
クロム
千空は焚き火の揺らめきを見つめたまま、静かに言った。
千空
―その翌朝・リアの前にて
クロム
リアの目が一瞬、鋭く光る。
Lia・Houston
クロム
千空も言葉を継ぐ。
千空
リアは目を伏せて、一瞬だけ微笑んだ。 ほんの少し、安堵のにじんだような表情で。
Lia・Houston
彼女の中の”孤独”は、少しずつ溶けていく。
そして、英語ではなく——日本語で、 「ありがとう」とつぶやいたのだった。