千雪
みなさん!どうも!
主様
さっきぶり
千雪
それでは!
主様
どうぞ
千鶴
失礼します!お茶を持ってきました
勇
おぉ雪村くんいつもすまんな
千鶴
何をお読みになっているのですか?
勇
三国志演義に清正記…まぁ軍記物ばかりだな
勇
もう暗証できるくらい読み込んでるんだが…
勇
子供の頃は思っていたものだよ
勇
いつか立派な武士になって自分のためじゃなく他の人のために役立つと
勇
しかし望むだけでは名将になれんのだな…
勇
それに気づくのがちと遅かった…
勇
それに千雪くんが昔言ってたよ
勇
望むだけではなれない実行してそれを有する者にならなければなれないとな
勇
その通りだと思っているよ
千鶴
あの…
歳三
近藤さん!いるか!
勇
どうした?トシ
歳三
すぐ逃げる準備をしてくれ
歳三
敵に囲まれてる
千鶴
え!
魁
敵は2、300はいます
魁
奴らからバレないように裏口から戻ってきましたが…
歳三
せめて桁が1つ少なきゃどうにかできるんだがな…
歳三
今からじゃ斎藤を呼び戻す時間もねぇ
歳三
島田!ここは俺が何とかする
歳三
千鶴と近藤さんを連れて先に逃げてくれ
千鶴
そんな!いくら土方さんでも無茶です!
千鶴
昼間で体調も良くないのに
歳三
やって見なきゃわかんねぇだろ!
魁
待ってください!
魁
敵は銃を主体とした部隊です
勇
トシお前が行くことは無い
勇
俺が相手の本陣に行こう
2人 え!?
歳三
何言ってんだ!近藤さん
歳三
あんたじゃみすみす死にに行くようなもんだ!
勇
勿論新選組の近藤とは名乗らんよ
勇
俺たちは旗本でこの辺りを警備している鎮圧部隊だと言えばお前たちが逃げる時間稼ぎくらいできるだろう
歳三
バカ言ってるんじゃねぇ!そんな話すぐバレるに決まってる!
勇
仮にそうだったとしても俺は大名の地位を持っている
勇
殺されたりはしないさ
歳三
あめぇよ!
歳三
あんた旧幕府軍からもらった身分なんざ奴らには毛ほどの価値すらねぇ!
歳三
俺なら心臓を貫かれねぇ限り死ぬことはねぇ
歳三
時間を稼ぐなら俺の方が適任だ!
勇
ダメだお前がなんと言おうと俺が敵の目を引きつける
勇
もう決めたことだトシ
歳三
ふざけんじゃねぇ!
歳三
大将のあんたがいなくなってどうするんだ!
歳三
俺はあんたの首に縄をつけてでも逃がしてみせる
歳三
あんたの体はもう近藤勇1人の体じゃねぇんだ
勇
ならばこれは命令だ!
勇
土方副長駐留している隊士たちを引き石川の部隊と合流せよ
歳三
俺に命令するのか…あんたが…
歳三
何似合わねぇ真似してんだよ
勇
局長の命令は絶対なんだろ?
勇
隊士達には切腹や羅刹化を命じておいて自分だけは特別扱いか?
勇
島田くん
魁
はっ
勇
トシと一緒に逃げてくれ
勇
敵が押し入ってきてからでは俺が投降する意味が無い
魁
副長行きましょう
勇
なぁ、トシ
勇
そろそろ楽にしてくれ
勇
俺を担ぎあげるためにあちこち走り回って終いには羅刹にまでなってそんなお前を見てるのは辛いんだ
歳三
俺は…俺のしてきたことは…あんたを苦しめていたのか…
歳三
侍になってお上に仕えて…そうすりゃあんたも一緒に喜んでくれると思って俺…
勇
すまんな、お前をそこまで追い詰めたのは俺だな
歳三
局長命令なんだな?
勇
そうだ
歳三
じゃあ仕方ねぇ
歳三
島田残った隊士達に伝令だ
歳三
逃走経路を確保しとかないとな…
魁
はい!
歳三
千鶴お前はここで待っていろ
千鶴
分かりました
千雪
ここで終わり
主様
明日は近藤さん投降する
主様
です
千雪
それじゃまたね
主様
またねー!