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好きになるつもりはなかったのに。

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好きになるつもりはなかったのに。

1 - 好きになるつもりはなかったのに。

♥

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2023年12月17日

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『好きになるつもりはなかったのに。』

ѕтαʀт

あ、あのー…

ん?

先生が課題出せって、

あ、ごめんごめん笑

今から出してくるわニコ

俺が今話しかけたのはクラスメイトの桃ってやつ。 きっと学校一人気だと思う。 俺と桃は遠くかけ離れた存在で陰キャと陽キャみたいなものだ。 俺は意外ときっちりしている方だから、おちゃらけている桃を見ると少し腹が立つ。

課題くらい言われなくても出してよ…ボソ

毎日毎日課題を出せと桃に伝え無ければいけない。 そうでもしないと桃は課題を出さない。 なんか俺がしつこいやつみたいじゃん…。

課題をしているのに課題を出さない桃は極度の面倒くさがり屋なのだろうか…

はぁ、((溜息

課題出しにいこ…

毎日毎日俺に課題を出せと言いにくるクラスメイト。 最近俺はあいつが少し気になる。 ほんとに少しだけ。 だからいつも課題を出せと言われるのを待っている。 今日もいつも通り迷い無く俺に声をかける。 その度に俺は

かわいい…ボソ

そう思ってしまう。 俺の周りできゃーきゃー叫んでいる女達よりよほど惹かれる。 最近はあいつの事で頭がいっぱいだ。

あれから月日は経ち、俺達は1学年上にあがった。 クラスはどうなったのか…ワクワクしながら学校に向かった

赤と一緒がいいなぁボソ

赤への気持ちは変わらなかった。 むしろ気になる人から好きな人へと変わった。 課題のやり取り以外では一言も話したことがない。

そんな俺だが、もし仮に赤とクラスが一緒なら今日はお昼にでも誘ってみようかなとも考えている。

……。

今日はクラス替えの日 特に一緒になりたい人は居ない。 だけど、離れたい人なら居る。 あの、おちゃらけているピンク頭とは離れたい… そう思い俺はクラス表が掲示されいる所へ足を運ぶ。

たくさんの生徒がクラスを確認しに来ている。 俺も一緒に確認する

ぇッ、

思わず声が出る そこにはしっかりと俺の名前と桃の名前が乗っていた。 一緒のクラスなんて嬉しくないはずなのに何故かホッとする 今日の俺は何かおかしいと思いながらも取り敢えず指定された教室へ向かう

がらがら

スタスタスタ

すでに数人の生徒が集まっており、友人同士で会話を交わしている そんな中俺は静かに自分の席へ座る。 俺以外にも一人だけ、席に座っているやつが居た。 誰だろう…と思いながらその人に視線をむけるとなんと桃だった 珍しく早く登校している事に驚いたがじろじろ見るわけにもいかないからすぐに目を逸らす。

着々と時間は流れ、お昼を迎えた 俺は手作りの弁当を抱え、いつもの所に向かおうとしたところで誰かに止められた。

なぁ赤、

へ、?

一緒に昼飯食おーぜニコ

あ、いや…俺は一人で食べるから、

むーり

行くぞ

……。

ここだと誰もこねぇから二人でゆっくり食えるぞニコ

ここ立ち入り禁止の所だよ、

いーのいーの

早く食お、な?

ぅん…

暫く沈黙が続く。 先に沈黙を破ったのは桃だった

美味しそうな飯食ってんな

お母さんが作ってくれたのか?

んーん自分で作ってる

え!まじ?すげぇーじゃん!

別に普通だし、

俺には普通じゃねーの

取り敢えず1個もーらい!スッ((取

っあ!

俺が大事にとって置いた卵焼きを取られてしまった… この卵焼きを毎日の楽しみにしてるのに…

え!クソうめぇじゃん!!

えぐっ!

これほんとに赤が作ったのか?

そーだってば

見た目だけじゃなくて味も美味いとか最高かよ!

俺の卵焼きを食べて、テンション上がってる桃くんを見ると卵焼きの事なんてどうでも良くなってくる。 初めて俺の料理を褒めて貰えて正直今までで一番嬉しかった 明日はもう少し多めに作ってきて、桃くんにもお裾分けできたら…なんて考えるようにもなった

嬉しいけど『ありがとう』という言葉は恥ずかしくて言えなかった そんな事を思っていると桃くんは早速次の話題に切り替えた

また一緒のクラスだなニコ

そーだね、

俺は離れたかったけど

えー俺は一緒で嬉しいよ

へ、?

何?照れてんの?笑

いやそーいう訳じゃ…

桃くんは俺に興味ないと思っていたけど、興味ない訳では無さそうで少し嬉しかった。 でも嬉しくなる理由がない。 そう思うと嬉しいと言う気持ちは一瞬で引いていった

勇気を振り絞った結果赤とお昼を食べることに成功。 だが沈黙が多い。 少し気まずいが最初はこんなもんだろう。

明日も一緒に飯食ってくれる?

…別にいいけど、

っしゃ!

それから俺らは昼飯の回数を重ねる度に仲良くなっていった。 友達を名乗れるくらいには仲がいい。 それでもやっぱり好きという気持ちは変わらない。 どんどん強くなっていく。 友達より上の関係に行くことはできないのだろうか…。 そう考える日々が続いた。

そんなある日の学校は帰り、事件は起こった。

ぷるるるるる

ん、?

ポケットの中で着信音が鳴り響く。 俺は急いでスマホを取り出し通話に出る 耳を当てるとかわいい赤の声が聞こえる。

ん?どーしたの?

あの、今日一緒に遊ばない…?

初めての赤からの遊びの誘い。 俺は嬉しくなって即OKした。 早い足取りで赤の家へ向かう

ぁ、桃くんッ!

赤からのお誘いなんて珍しいな。

熱でもあるのか?

ないよ笑

ならいいけどさニコ

ちょっと公園行こ

…?いいよ

静かな公園のベンチ。 二人で座っていると赤が先に口を開いた

桃くん

ん?

桃くんは好きな人いるの?

赤は恋の話を嫌うが、今日は赤からその話を持ってきた 少し不思議に思いながらも赤の質問に答える

え?いるけど…

ほんと?

俺もさ好きな人が出来てさ

がち?

うん。

それで今日告白しようかなって思ってて…

どうやって告白すればいいのか桃くんにアドバイス貰おうと思って、!

突然の報告だった。 好きな人に好きな人が出来る苦しさを改めて感じた。 赤が他のやつに取られる前に俺の気持ちだけでも伝えたい…

その前に俺の話を聞いてくれ

うん?

赤。

ん、?

去年からずっとお前の事が好き。

俺と付き合ってください。

100%無理なことは分かっている。 赤には好きな人が居るのだから…。 気持ちだけでもと思い人生初の告白

へ、?

ほんとに断ってくれて大丈夫だからニコ

ん…俺で良ければッ((照

思いもよらない言葉が返ってくる。 頭の中がこんがらがってすぐには言葉が出てこない。

え、好きな人が居るんじゃ…

うんいるよ

俺、桃くんが好きッ!

えッ、

毎日お昼ご飯を誘ってくれて、俺と仲良くなってくれて、桃くんにどんどん惹かれていった。

桃くんにお弁当褒めて貰ったときほんとに嬉しかった。
次の日からお弁当の量が多くなったのは桃くんと一緒に食べたかったから…、
そんな事を思っちゃうくらいには桃くんの事が好き

女子たちと話してるの見ると嫉妬しちゃうくらいには桃くんの事が好き。

授業中こっそりと桃くんの事見ちゃうくらいには好き。

桃くんとご飯食べれるからって理由で学校が好きになっちゃうくらいには好き。

桃くんの事ほんとに大好き。

なにそれ、笑ギュッ((抱

へ、?//

俺も赤の事大好きだよ。

大嫌いな桃くんを好きになってから俺の生活は変わった 毎日が楽しくなったし、初めての恋は何より楽しかった 付き合うまでの時期が一番楽しいと言うけれど、付き合ってからも桃くんとならもっと楽しくやっていけると思う。

好きになるつもりはなかったのに。

おまけ

桃くんっ!

んー?どーした?

俺桃くんの彼氏!

いや彼氏は俺な?笑

やだ!俺が彼氏になるの!

俺が先に告ったから俺が彼氏に決まってるだろ笑

あれは桃くんが横取りしてきたんじゃん!

そんなの関係ねぇーの!

えぇ…プクッ((拗

なに拗ねてんの?笑

赤おいで?((腕広

ん、トテトテ((歩

ギュッ((抱

んんッ、

チュッ((口付

ぁ、え//

ほらこんなので照れてる赤は彼氏になれませんニコ

俺桃くんの彼女でもいいもん、

じゃ、俺が彼氏ねニコ

ぅん…コク((頷

ふっ笑

かーわいニコ

なんだよッ、!

可愛いなって笑

ん、

桃くんはかっこいいよ、

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