※実際の人物や団体などとは関係ありません※
今日も、ヒョンと一緒に仕事だ。
そうだ、ハロウィンの時期だからパンプキンケーキとか出すんだっけか
メニュー増えるから、面倒だな…
「やー!ユンギヤー!」
『なんすか』
「こーゆーのどう!?」
見せてきたのは、一枚の紙。
その紙には、ヒョンが一生懸命書いたのだろう。
オレンジ色に塗られた、ケーキ
上には、ちょこんと可愛くホイップが乗っていた。
『美味しそうですね。』
「でしょでしょ!?」
『でも…、少しハロウィン感が足りないので…』
そう言って俺は、その髪を裏返し、スラスラとハロウィンverのパンプキンケーキを描いた
『こんな感じでどうですか?』
『形は違っちゃいますけど…』
「わ!可愛い!さすがユンギヤ!」
『いやいやいや…(笑)』
「ユンギヤがいないとこの店やってけてないなぁ~!」
俺の事を褒めちぎったって、ヒョンの得にはなりませんよ。
『ふ、(笑)///』
俺の得にはなるけど。
カランコロン…
「!いらっしゃいませ!」
『っしゃせー…』
ああ、客だ。今良いところだったのに。
「何名様でしょうか?」
[1人です!]
「ご案内しまーす!」
「テラス席がございますがどう致しますか?」
[あ、テラス席で!]
「かしこまりましたー」
「それではこちらへどうぞ~」
[はーい]
ヒョンが案内したのは、窓に一番近い席。
窓越しに見る二人は、お似合いすぎる二人だった。
ヒョンが中へ入ってくる時の顔は、まるで天使を見てきたかのような、満面の笑みだった。
「ねーね、さっきの人めっちゃ可愛くないっ?」
『…そうですかね』
「僕すっごいタイプなんだけど!」
なんだよ…そんな可愛くねーじゃん
── その日から俺にとっては、最悪な、ヒョンにとっては最高な日々が待っていた。
その日からその女は毎日来るようになった。
二人の仲はどんどんと仲が良くなり、それに比例するように、ヒョンが惚れていっていた。
「今日もあの人来るかなっ!?」
『知りませんよ…』
「ひゃっー!///」
『うるさいです』
カランコロン…
「あっ、来た」
「いらっしゃいませ!」
『…っしゃせー…』
さっきまであんなにはしゃいでたのに…すぐカッコつけちゃってさ。
さっきの姿見せつけてやりたい。そうすれば嫌われるのに。
「ご案内しますね!」
[はい、お願いします(笑)]
「(笑)」
笑いあっちゃってさ。良いですよね、ヒョンは。
もういい。ヒョンなんか知らない。俺の気持ちなんて知りもしないで。
毎日同じことの繰り返しで、いつもあの席に案内し、ルンルンで中に入ってくる。
すると、いつもは言わない一言が聞こえた。
「今日は…連絡先聞こうと思ってさ!」
『…えっ?』
唯一、あの女よりも、勝っていた所が、連絡先を持ってることだったのに。
「え!やっぱり早いかなぁ…」
『…ふん、もういいです、知りませんっ』
「えぇ~!教えてよぉ~!」
すると、3:00ぴったりになった
3:00になると、あの女が、この 偉大なヒョンに馴れ馴れしく目線を向け、手を上げ、注文する
すると、ヒョンがピシッと立ち女がこっちを向き、手を上げる
「行ってくる」
俺の耳にボソッと囁いた。
不覚にも、顔が熱くなってしまった。
その"行ってくる"には、勿論、 "連絡先聞いてくる"という意味も踏まえてるだろう。
ヒョンの大きすぎる肩幅も、今だけは、小さく見える。
注文を聞いてから、話しかけるらしい。
すると、窓越しでも聞こえる、2人の声が綺麗に揃った。
「あの!!」[あの…!]
「あっ、すみません💦どうぞどうぞ」
[あ、えっと、その…]
[今中にいる人の連絡先って…知ってたりしますかね、?]
……俺?
「あっ、……し、知ってますよ!」
[教えてもらったりって…]
「あぁ、!…じゃあちょっと聞いてきますね…!」
[すみません、お願いします…]
泣きそうな顔をしながら中へ入ってくるヒョン。
「ねぇ、あの人に、連絡先、教えてもいい、?」
大きな瞳の中に、溢れだしそうな涙。
無理矢理に上げた口角。
その表情を見て、俺も泣きそうになった。
『…なんで、あいつなんかに…』
「…あの子の頼みだから、」
でも、とまた口答えを言いそうになった時、ヒョンがもう限界なのがわかった。
仕方なく、首を縦に振った。
時間が経ち、あの女が帰る時間。
ガタガタっと、椅子の音がして、中に入ってきた。
スラスラと会計を済ませ、最後。
いつもは、ヒョンの方を向いて、優しく微笑み、店を出てく。
だが今日は、俺の方を向いて、優しい笑顔で、出ていった。
カランコロン…
その音は、寂しく、まるでヒョンの心の中のようだった。
「…はは、」
「…失恋ソングでも聞こうかな、(笑)」
乾いた笑い声は、いつものヒョンとは別人だった。
『…ヒョン、』
「そうだよね、…名前も知らないのに、恋だなんて、(笑)」
『…ごめんなさい』
「なんでユンギヤが謝るの、」
馬鹿すぎる俺は、謝ることしか出来なかった。
自分でも、なんで謝ってるのか分からない。
けど、この気持ちを晴らすには、ごめんなさいの一言を言うしか方法が無い気がした。
『今日、もう来んなって言っときます』
「やめて」
『えっ、?』
「あの人の笑顔だけは、失いたくない。」
『…わかりました』
……ヒョンの恋を応援したい。
けど…俺は、ヒョンが欲しい。
少し下を向いて、グサリと深く心臓にナイフが刺さったような顔をしたヒョンの横顔。
…ヒョン、俺を見てくださいよ
なんで、なんで、あいつなんですか
最近は、Trick or Treatなんて言葉が耳に入るけど、
俺は、お菓子なんかより、ヒョンが欲しいです__
皆様こんちわえすです!
遅れてしまって申し訳ありません~💦
雑貨屋さんに行けば、クリスマスツリーなんかが置いてある時期になってしまって…
イベントの変わる速度はとてつもなく速いですね😯
次回は、ジミ氏ですっ!
滑り込んでハロウィンにするつもりです!(笑)
お楽しみに~! ✨
NEXT … 900♡
コメント
13件
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!好きです🥺最高ですぅ
ぅぅぅ🤦♀️ そくじん氏ユンギさんとくっついちゃえ!!🏹
え、え、え、え、え!!!!