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5 - 滴が落ちる

♥

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2022年06月06日

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春海暗

おっはにちばんわ!

春海暗

今回はぴよにき!

春海暗

本人様には関係ありません!そこを踏まえてご覧くださいm(_ _)m

春海暗

ではでは♪

人通りの少ない道。

いきなり降ってきた雨に うんざりしながら歩く

悠佑

傘持ってきといてよかった…

雨の音だけが響く

先程まで明るかった空も どんよりとしていた

悠佑

はよ帰ろ…

悠佑

………ん?

歩いていると ぽつんと一つだけ置いてある ベンチがあった

そこに人の影が見えた

悠佑

…………

チラリと腕時計を見る

針は既に"8"を 指そうとしていた

悠佑

……何しとるん?

︎︎

…………

ベンチに座っていたのは 赤髪の少年だった

すっかり日が落ちている中 傘もささずにじっとしていた

俺を警戒しているのか キッと睨んできた

悠佑

………警察にはいかんから

そう言って笑うと 少しだけ顔が緩んだようだった

︎︎

……家出した

悠佑

…なんかあったんか

︎︎

…普通に喧嘩

雨にうたれていたからか 身体が震えている

悠佑

ここじゃあれやし

悠佑

俺の家行こか…

︎︎

……いいの?

悠佑

ここで放っていくやつおるか?

悠佑

……名前は?

りうら

……り、うら…

悠佑

ん、俺悠佑な

りうら

…あにき

悠佑

ええよそれでw

りうらは安心したのか 自然と笑っていた

悠佑

まぁ…適当に座っとけ

りうら

はーい…

悠佑

ココアでいいかー?

りうら

うん…ありがと

悠佑

で、これからどうするん?

悠佑

親御さんも心配しとるやろ…

りうら

…………親いない

悠佑

………悪い

りうら

ううん…大丈夫

りうら

喧嘩したのはお兄ちゃん……

悠佑

なんで喧嘩したん?

りうら

…最近友達と遊んでて帰り遅くなってて

りうら

暗いから早く帰ってこいって……

りうら

それで…反抗しちゃって

悠佑

ん、そうか……

不安そうなりうらを 優しく撫でる

突然、りうらの目から 滴が落ちた

りうら

…兄ちゃん…悪くないのに

りうら

嫌いって言っちゃった……

悠佑

大丈夫やて

悠佑

そんなことでりうらを嫌いになるわけでもないし

悠佑

きっと今も心配してるで

りうら

……うん

悠佑

携帯は?

りうら

持ってる……

悠佑

じゃあ連絡し

りうら

うん!

来た時よりも笑顔になった

安心と同時に 少しだけ寂しい気持ちになる

この笑顔を見るのは 最初で最後だ

悠佑

お兄ちゃんなんて言うん?

りうら

ないこ!

悠佑

優しいか?

りうら

うん!

だから今のうちに

たくさん話そう

ないこ

ほんとにすみませんでした!

悠佑

やからええって…!

りうら

りうらからも…ほんとにありがとうございました

悠佑

ちゃんと仲良くしーよ?

ないこ

今度またなにかお礼するので…

悠佑

ええって、俺が勝手にしたことやし

ないこ

そういう訳には……

悠佑

ほんまにええからw

りうらの言った通り 優しくてしっかりしている

悠佑

……りうら

りうら

ん?

悠佑

元気でな

りうら

…!うん!

悠佑

じゃあな

りうら

またね!

あれから数日がたった

悠佑

この道久々に通ったな…

今日は綺麗に晴れている

俺はあの日から 寂しさが残り続けていた

一目惚れと言うものなのか りうらのことが頭から離れない

悠佑

……いるわけないのにな

少しの期待を持って この道を歩いている

一つだけあるベンチ

りうら

あ!あにき!

そこにりうらが座っていた

悠佑

え?!りうら?!

りうら

やっと会えた!

りうら

ずっと待ってたんだよ!

悠佑

ずっと…

期待させるような言葉 俺は拳を固く握った

でも すぐに力が抜けた

チュッ

りうらの唇がそっと触れる

りうら

えへへ…//

りうら

俺、あにきのこと好きなんだ//

顔が真っ赤のりうら

それにつられて 顔が熱くなるのがわかる

りうら

返事は…いつでもいいか……

悠佑

好き

りうら

……え、…

勝手に口から出ていた

でも、後悔はしてない

悠佑

俺も…好きだよ

りうら

……っ!

りうらが俺に抱きつく

りうら

ありがと……

弱々しい声でそっと呟く

顔をうずくめるりうらは 泣いていた

滴が落ちて 俺の心に染みた

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コメント

6

ユーザー

ありがとうございます…ありがとうございます……🙇‍♀️(死)

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