電車

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珍しく少し遠出をする用事が出来て、仕事のあとそちらへ向かい、今やっと帰宅出来た。と言ってもまだ家には着いていないし、まだ10分くらい電車に揺られるようだ

時間帯も時間帯なのか全くと言っていいほど人が居ない。逆に気味が悪いくらい

そうして隣の車両に移動すると…

どんな奇跡だろうか。彼氏のないこと電車内で遭遇した。と言っても彼は椅子に座って寝ているので急いで声を抑えた。やはりそこの車両にもないこ以外誰もいない。もうひとつ奥の車両には何人かいるようだが…

眠っていても整っている顔。息をしているから規則的に動く肩。たまにカクンッと下がる頭。全てに目を奪われる

君の隣に座りたい

君に触れたい

ないこが好き。だから君にの近くに行きたい。君の隣に座りたい。そう思って、彼の隣に腰を下ろす。相変わらず気付かずに眠ってしまっているが…

届かなくていい。届いたら恥ずかしいから届かなくていい。けれど、この気持ちを君に伝えたかった

そう思って席を立ち上がる。それでも君は起きない

ﾁｭｯ

そうして俺は車両を出て行こうとした時

うっすら目を開けて眠たそうにしている。バレたと思ったけどバレた様子は無いからこのまま立ち去れば俺がいたことにも気づかないだろうと思って急いで立ち去る

あかん、普段ならいくらでも言い訳思いつくのに恥ずかしくて頭が回らない。ないこは平然としているけど俺はそんなんじゃない。真っ直ぐとこちらを見つめる桃色の宝石が言葉を吐き出させる

恥ずかしくて目をきゅっと瞑ってしまう。だって恥ずかしくない？別に最近会えてないわけじゃないのに2人きりになったらなんだか触れたいと思うとか…//20代後半の社畜が何してんだよって話だ

いや確定で無自覚だったと思う。うわぁ…///まじか…//絶対ないこの言うとうり甘えたかっただけやん…///

いや、やめておく。そう言いたかった。だって今絶対顔真っ赤やしずっと見られるの恥ずかしいし…けれど

優しそうなその瞳に俺は負けた。そう、君の宝石のような綺麗な桃色の瞳は俺を魅了する

そう言って少し引き寄せられる。いやいや恥ずかしいんやって…///会社用のバックの取っ手を少し強く握りしめる

へへっと笑いながらこちらを優しく見つめる彼。その瞳が優しすぎてまた魅了されて君の肩に頭をこてんと乗せる

そうして唇にキスが落ちる。お互いの温もりを感じたくてはむっと何度もお互いが口を動かす。彼が好きだと思うし、彼から好きだと伝わってくる

そう思って確認するとあと数駅ある。ないこが抱きついて、体に密着していると感じると心臓が早くなって、その分体が熱くなる。耐えられそうにない…///でも…

やっぱりまだ駅にはつかないで欲しいかもな…なんて