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恋物語#2-4

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恋物語#2-4

1 - 恋物語#2-4

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2018年10月04日

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そら

ハルは事故で死んだんだよね‥いつ?

ハルの弟

君の誕生日

そら

嘘‥

ハルの弟

本当だよ。君がハルと喧嘩したんだ。12歳の誕生日だよ。

そら

12歳の?確かあの日は、家で待ってたの毎年誕生日はお互いの家で一緒にお祝いするって決めてたから。でもハルは待っても待っても家に来なかった。

ハルの弟

それで?

ハルの弟

君はどうした?

そら

ハルに電話したの‥なんて言ってたかな

「そら、今日なんの日か知ってる?母さんの命日なんだよ。だから今日だけはお前のとこに行けない。」

そら

そうだハルのお母さんはハルが小6になったばっかの頃に死んじゃったんだ。

「なんで?ハルの嘘つき!毎年一緒にお祝いしようって言ったのに!信じてたのに!ハルなんか大っ嫌い!」

私はハルがいないと誕生日は一人だった。共働きの両親は休む間もなく働いて、普段から家に居ない事が多かった。私の誕生日すら覚えてないだろう。

そら

そう寂しくて、ハルに泣きながら怒っちゃった。ハルは悪くないのに。

ハルの弟

ハル兄は焦った。大好きな君に嫌われてしまっから。君を一人で泣かせてしまったから。

ハルの弟

そしてハル兄は君の家に走った。

そら

そこで事故にあった。

ハルの弟

思い出したんだね。

そら

うん‥

そら

それで私、私のせいでハルが!ってパニックになって。暴れて。そんな私を見かねて君が

「どうしたんだよ?そら。俺はここにいるだろう?ほら誕生日会しようぜ」

そら

優しい嘘をついてくれた。

そら

君はハルに似てたから。本当にハルに見えて。ハルじゃないって、分かってたのに。そう思い込むようにした。いろんな事から逃げて。自分に都合の良い事しか信じないようにした。

そら

そのうち何が本当で何が嘘か分かんなくなって、壊れてったんだ私。

ハルの弟

僕はたくさん後悔してる。あの日僕だけでも君の家に行っていればとか、そもそも君についた嘘は正しかったのかとか。

ハルの弟

だから決めたんだ。やり直そうって、君と一緒に向き合おうって

俺の事を忘れないで

ハル兄の事を忘れないで

君が塞いだ記憶は、ハル兄の事を忘れたのと同じなんだ。

ハルの弟

一週間前に電話をかけたのは君に全て話そうとしたんだ。

ハルの弟

それにしても誰から聞いたの?ハル兄が死んだって。

そら

えっハルのお母さんからだけど‥

そら

あれ?

そら

待って

そら

ハルのお母さんってもう‥

結局あの人物が何者だったのか私達には分からなかった。ただ君がふと「母さんがどこかで見ているのかな」と嬉しそうに笑ったので、この謎はそのままにした。

ハルへ私はあなたが大好きでした。あなたが死んだ日、私は失恋したのでしょう。でも私は新しい恋を見つけました。ずっと私を支えてくれた。優しい嘘をついてくれたあの人とこの先の人生を歩んでいきたいと思います。

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