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余命1年の歌姫

第2話 - 倒れた原因

2023年06月27日

#恋愛

#創作

ソラ🫧

宗

昔……から、なんですか。

母

ええ、生まれつきでね……。あまり外でも遊べなくて……20歳まで生きれるか分からないって言われてたの……。

宗

そう……だったんですね。

母

多分、心配かけたくなかったんだと思うわ。

鈴

春音……ぐすっ

母

実はね、心臓移植の話が出てるんだけど……それもいつになるか分からなくて……。

宗

……本人は、何か言ってるんですか。

母

何も……。でも、私達は……生きてほしいって思ってる。目が覚めたら本人にも言うつもりよ。

宗

そうなんですね……。

先生

……お母さん。少しいいですか？

母

……はい。

鈴

先生……春音は！？春音は！

先生

今は落ち着いていますが……またいつ発作が出るか分かりません……。早く手術しないと、春音さんの心臓が持ちません……。、

母

……そんなっ……。先生……心臓移植……お願いします。

先生

分かりました。……では、こちらに。

看護士

失礼しますー、通りますね。

鈴

春音！春音！

母

鈴ちゃんは、そのままついててあげて。あなたもお願いね。

宗

分かりました……。、

春音

……ん。ここは？

鈴

春音！春音！分かる!?

春音

鈴……？

鈴

良かった……目が覚めて。心配したんだよ！

春音

ごめんね、心配かけて。

宗

……

春音

？……宗？どうしたの？

宗

ごめんな……俺が……歌おうって海に行ったから……。

春音

宗は悪くないよ、ごめんね。今まで黙ってて。

宗

謝るのはこっちだ。無理させてごめん。

春音

ううん、大丈夫だよ。

優希

春音！大丈夫！？

賢

倒れたって聞いて……､良かった。目が覚めたんだな。

優希

ほんとに……良かった。、

春音

2人とも心配かけてごめんね。

優希

ううん、春音が、無事でよかった。

賢

あんま無理すんなよ。

春音

ありがとう、2人とも。

先生

春音さん、具合はどうですか？

春音

だいぶ落ち着きました。ありがとうございます。

先生

よかったです……。実はお母様ともお話したのですが……。

母

……。

春音

……心臓移植ですよね、

先生

……はい。かなり危険な状況です……ただ、それもかなり待つことになります。それでも受けますか？

春音

……はい。やっぱり私、行きたいです。

先生

分かりました。

母

春音……。

春音

泣かないでお母さん。大丈夫だよ。

父

春音！大丈夫か！？

春音

お父さん……うん、大丈夫。

父

良かった……。ゆっくり休みなさい。

先生

お父様、お母様、こちらでお話が

父

……分かりました。

優希

じゃあ……私達も帰るね。

春音

うん、ありがとうね。

宗

ゆっくり……休んでな。また見舞いくるから。

春音

ありがとう。

賢

じゃあな。

優希

またね

春音

うん。バイバイ。

鈴

……。

優希

鈴……、大丈夫だよ。

鈴

分かってる……でも、不安なの。

賢

……あいつを信じよう。俺たちはそれしかできない……。

優希

……なんで、春音なんだろ。変われるなら変わってあげたいよっ……。

賢

……俺もだよ。

宗

……何か、できることないのかな。

賢

……。

優希

……。

鈴

……。

賢

……無力って、1番嫌だな。

優希

そうだね……。

宗

……よし！

鈴

どうしたの？

宗

俺、あいつの為に、曲作る！ちょっとでも元気になるように！あいつの力になるように！

鈴

宗……。

宗

だって、俺、あいつの歌好きだもん。聞けんなくなんの、嫌だ。勝手だけどさ。歌ってる時のあいつ……楽しそうだけど……どこか泣いてるように見える。

優希

……分かってたんだと思う、あまり歌えないことも。体育も最近休みがちだったから……。

賢

それでも、毎日笑って学校来てたからな……。

鈴

〜もう！暗い話はおしまい！宗の言った通り、春音が1番好きな事で元気付けようよ！

優希

鈴……。

鈴

私だってヤダ。このままお別れとか絶対やだ。だから、何も出来なくてもやらないよりマシ！

賢

そうだな、俺たちにできることであいつを元気にしてやるか。

鈴

うん！

宗

よし！じゃあ、放課後教室でどんな曲がいいか案を出して欲しい。

鈴

了解！

優希

分かった！

賢

決まりだな。

宗

よし！じゃあまた、学校で！

鈴

うん！おやすみなさい！

優希

おやすみなさい

賢

おやすみ、気をつけてな。

先生

では……こちらの書類に名前を。

母

分かりました……。

父

先生……あの子は……いつまで……生きられますか？

先生

……このままだともって半年だと思います……。ですので、早めの心臓移植が必要です。

母

……っ。

父

……先生、あの子をどうか……どうか……救ってあげてくださいっ……。私たちの大切な宝物なんです。

先生

……お気持ちは痛いほど理解しています。しかし、心臓移植が受けられるのはいつになるか私にも読めません。長く待つ場合がほとんどです。

母

……それでも、私達はあの子に生きてほしいです。

先生

……ええ。私も最善を尽くします。

父

お願いします……。

春音

……はぁ。

春音

……やっちゃったな。

母

春音？大丈夫？

母

何かあったら呼んでね。

春音

ありがとう、お母さん。

母

これからはお父さんと交代でくるからね。

春音

うん。ありがとう。

先生

……ふぅ。

看護士

先生、お疲れ様です。

先生

あぁ。お疲れ様。

看護士

……春音ちゃんのカルテですか？

先生

……ほんとに、神様は残酷だな。こんな若い女の子に試練をあたえるんだからな……。

看護士

……そうですね。だからこそ、立ち向かうために私達がいるんですよね？

先生

ふっ、そうだな。

宗

……春音、待ってろよ。

賢

不在着信

宗

あ、賢から電話きてた。かけ直すか。

宗

通話
00:00

賢

通話
00:00

賢

もしもし？

宗

もしもし、宗だけど。電話とれなくてごめんな。何かあった？

賢

いや、帰りに言えなかったたんだが集まる場所は空き教室でもいいか？教室だと皆が気を使うだろ。

宗

そうだね……。ありがとう。わざわざ。

賢

気にするな。……お前、あいつのこと前から好きだろ？

宗

うぇ！？

賢

図星かよ。

宗

ぐぅ……だって。

賢

まぁ、あいつもモテるからな。

宗

そういう賢は彼女いるじゃん。優希ちゃん

賢

まぁな。優希のことも背中押してくれたのはあいつだからな。あいつが病気だと知った時は……何もできないのが歯がゆかった。

宗

そっか……でも、今回は違うだろ？みんなでやるんだ。あいつが少しでも笑っていられるように。

賢

そうだな。……お前はさっさと告れな。

宗

うっさい。いいだろ。なんでも。、

賢

ハイハイ、じゃあ夜遅くに悪かったな。またな。、

宗

ううん、大丈夫。おやすみなさい。、

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