🥂×🌶

愛しの恋人が起きないように 静かに玄関のドアを開ける。

自分の目線の先には机があり、そこの上にはラップがかかっている夕飯らしきものが置いてあった。

恋人が食事を作っている姿が頭に浮かび、自然を頬が緩んでしまう。このまま寝ようと思ったが1度気になってしまった空腹感には勝てなかった。

満腹になったせいか突然、眠気が不破を襲ってくる。眠気に体を任せたかったが、自分の寝る場所は決まっていた。

ガチャ

寝惚けた恋人が名前を呼んでこちらを見つめている。 ただいま。明那。

恋人が再度寝たことを確認し、後ろから抱きしめた。少し唸りながら身じろいだけ。そんな様子を見て何故か安堵して自分も眠りについた

目を覚ましてスマホを確認する。

午前１１：００

恋人は既に自分の腕の中から居なくなっており、 少し寂しさを感じた。

恋人のメールに笑いながら、ベットから 起き上がり自分も支度をし始めた。

リビングに来るとそこにはまた ラップのかかった朝食が置いてあった。

もう少し早く起きていれば。 申し訳なく思いながら朝食に手を伸ばした。

明那の事ばかりで すっかりスケジュールを確認するのを忘れていた。

ドアの鍵を閉め、家を出る。

全力で走ってきたので息があがる。

貰った水を勢い良く飲み干す。

撮影が無事終わり、3人を見送ったあと自分も帰る準備をして撮影現場をでる。

携帯を何度確認しても連絡はない。 寂しさを覚えながら帰路につこうとした

ふと廊下から聞き覚えのある声がした。 覗くと叶と明那だった。

不破は驚きのあまり、言葉を失った。

頭では冷静に考えようとしたが こころがついてこなかった。

気がつけば明那の腕を掴み、2人の前にでてしまっていた。突然現れた不破に驚く叶を横目に明那を問い詰めた。