凪
考えもしなかった質問内容に 凪も蜂楽も思考が停止する
その間も凛は不安そうに目を泳がせる
凛
凛
生まれて来なければ
自分の父が死ぬことは無かったかもしれない
苦しさに耐えられず自殺してしまった母も幸せに暮らしていたかもしれない
守れたかもしれない
そんな『分からない未来』がある事に凛は不安を抱いていた
それでも、凛より先に入隊していた2人でさえ、何を言っていたのか分からなかった
凛の過去を知らないからだ
彼がどんな辛い経験をしたのか想像もつかなかったからだ
蜂楽
蜂楽
取り乱す凛を、慌てて止める蜂楽
蜂楽
蜂楽
凪
凪
凪
普段は自分で溢れた冷静な行動をとるというのに、こんなにも幼い彼の事は見たことがなかった
凛
凛
どんどん焦点が合わなくなっていく凛を見て、やはりただ事では無いと察する
凛
冴
冴
眠そうに目を擦りながら、布団から立ち上がる冴
3人の会話で目を覚ましたようだ
凪
蜂楽
蜂楽
冴
寝ぼけながら凛の布団まで行き、表情を伺った時には完全に目が覚めたようだ
冴
冴
凛
こくりと頷き、冴を見上げる凛
その目は本当に子供のようで、全く別人のようだった
冴
冴
冴
冴
冴
蜂楽
冴
冴
冴
冴
冴
キッパリと言い切った
家族が殺されたのは、 凛のせいでは無い
防ぎようのない事故だった
仮に凛が助けを呼びに行ったとして、 それを逃がす魔物がいるはずが無い
凛がどんな行動をとっても 魔物が現れた以上、逃げようがなかった
凛
凛
自分を責め続ける凛
凪と蜂楽は、 そんな彼を見ていられなかった
冴
冴
冴
冴
冴
冴
冴
凛
冴
冴
冴
冴
凛
凛
冴に抱きつき、涙を流す凛
本当に不安だったのだ
自分の生きている理由が知りたかった
大切な仲間を前にして、 自分の存在価値を知らされた
青い監獄所属
糸師 凛だった
𝐧𝐞𝐱𝐭…300🧸𓈒 𓏸