貴方のことが好きでした
私を呼ぶ其の甘い声も
私を撫でる其の優しい手も
私を見つめる其の綺麗な眼も
私を抱く其の暖かい身体も
大好きでした
何時も貴方が私を迎えに来てくれたから
でも
私を呼ぶ其の声は何処か苦しそうで
私を撫でる其の手は何処か擬古ちなく
私を見つめる其の眼は何処か遠くを見ているようで
私を抱く其の身体は何時か消えてしまいそうで
大嫌いでした
何時か貴方が私を置いて逝きそうで
でも
それでも
貴方のこと気持ち悪い程好きでした
なのに
何で
私の事置いて逝ったの?
ねぇ
太宰
待っててね太宰
私もすぐそこに逝くから
だからさ
又、私の事呼んでね
又、私の事撫でてね
又、私の事見つめてね
そしたらさ
其の後
何時もみたいに
私の事優しく抱いてね
『貴方のことが好きでした』
𝑒𝑛𝑑
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