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暇だな……そう思い、顔を上げる。今日は新学期。クラスはとても静かで、正直つまらなかった。
唯衣
唯衣
そのとき、自分の名前を呼ぶ声がした。
奏斗
唯衣
奏斗は俺の親友で、唯一の幼馴染だ。
唯衣
奏斗
唯衣
奏斗
奏斗
唯衣
奏斗
奏斗
唯衣
奏斗の目はとてもキラキラしていて、今までにないぐらい輝いていた。そんなに可愛いのか?その女の子は。
唯衣
唯衣
奏斗
俺は奏斗に手を引かれながら走る。俺のクラスの2組から9組までは少し距離があり、俺は疲れ始めていた。
唯衣
奏斗
唯衣
そう思いながら階段を見上げる。笑い声が響く階段では、金髪の男子数人と黒髪の男の子がすれ違おうとしていた。
唯衣
金髪の男子一人が、明らかに広がって歩いていた。あのままじゃぶつかるのでは……?そう思った矢先だった。
ドンッ
玲
声と共に、男の子が落ちてくるのが見える。落下地点や怪我なんて考えていなかった。そんなことを考えることより先に、体が動いていた。
唯衣
なんとか受け止めることが出来た。奇跡的に俺らに怪我はなく、つい溜息が出てしまった。
唯衣
ハッと思い出し、周りを見渡す。すると、奏斗が遠くから走ってきているのが見えた。
唯衣
玲
その声でまた男の子に視線を戻す。よく見てみると、サラサラな髪に色素の薄い綺麗な瞳。まるで女の子のような見た目に、俺はクギ付けになっていた。
……いや、何か喋らないと気まずいよな…?
だが、どう声をかけるのが正解なのか分からないのと驚きとで、一生懸命絞り出した声は、広い階段にすら響かなかった。
唯衣
その男の子は混乱しているのか、今にも消えそうな声で言った。
玲