テラーノベル
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放課後。空はどんより灰色で、とうとう降り出した雨は雷雨がなりそうなぐらい強い。 鞄の中を何度見ても、やっぱり傘は入ってなかった。
i e m n
校門の前で立ち尽くすiemn 。 あぁ 、朝はまだ降ってなくて油断してたんだっけ
家まで15分。 濡れて帰れば風邪まっしぐら。
r k
声を掛けられて振り返ると、そこには深緑の折りたたみ傘を片手に持った見覚えのある人が立っていた。
少し茶色がかった前髪に、整った顔立ち。 確か同じクラスの……?いや …… 小学校も一緒だった……?
i e m n
思い出すより先に口から名前が出た。
rkはふと笑って傘を傾けた
r k
i e m n
r k
皮肉っぽいけど、どこか楽しげな声だった。
iemnは戸惑いながらも 、傘に入る さっきまで肌寒かったのに 、傘の中は何だか暖かくて妙に落ち着かなかった 。
横顔を見られる距離 。 少しだけrkの肩に 、iemnの濡れた学ランの袖が触れそうになる。
心臓の音だけが 、雨音に紛れて五月蝿かった 。
鉄格子
鉄格子
鉄格子
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