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「はっ…はっ………ッ…」

暗い。

何も見えない。

「ッぁ……はっ…」

ただひたすら。

闇雲に走り続ける。

『__、__。』

誰かの声がする。

『__こっち来んじゃねぇ!!』

「ッッ!」

『おい、近くを歩くなよ?お前みたいなやつと一緒になんかされたくないからな。』

『あんたと血が繋がっていると思うと吐き気がするわ。』

なんで。

『お前がやったんだろう!?』

『何?w』

『また喧嘩だって…。相手重症らしい…』

『怖…違うとこ行こうぜ。』

なんで、なんで、なんで。

『この化け物め!!』

うるさい。

『その気味の悪い力、絶対他所で使うんじゃないぞ!?』

別に誰かに危害を加えようなんて思ってない。

使って何が悪いんだよ。

『一緒にいると、不幸になる。』

何も知らないくせに。

『疫病神め。』

うるさい、うるさい、うるさい。

____人間なんて大嫌いだ。

ドカッ

モブ1

ゴハァッッ!

モブ2

何すんだテメ…

ゴンッッ!!

モブ2

グァッ!?

黒羽快斗

……弱

俺には昔から、不思議な力があった。

他人にはない、不思議な力。

だからこそ、それは周りの目には異質に映った。

人間は自分と違うものを見ると、それを異物とする。

周りの大人や同級生からは気味悪がられ、親戚からは邪魔者扱い。

"生まれて来なければよかったのに"とさえ言われた。

…………そんなの、分かってる。  

そんなこと言われなくたって、俺が一番ッ……!

パチ、パチ、パチ

黒羽快斗

………?…

??

いやぁ〜君すごいねぇ。

黒羽快斗

………誰、あんた

??

ん~、俺?……まぁ、それはおいおい…ね?

黒羽快斗

……フイッ

??

あー、待って待って!

黒羽快斗

イラッ………………なんすか。

??

まぁまぁ、そんなイライラしないで。ちょっと、俺に着いて来ない?

黒羽快斗

嫌です(即答)

??

いや即答!?普通ちょっと迷わない!?

黒羽快斗

迷いませんね。第一、初対面の人に普通着いて行きません。

??

その通り。

??

えー?

黒羽快斗

また何か来た…

??

わりぃな、うちのが迷惑かけて。

黒羽快斗

はぁ……

??

それにしてもこれ、全部お前がやったの?見たところ、高校生だよな?

黒羽快斗

…………。

??

すごいよねっ!俺前から目つけてたんだよねぇ〜。

??

……ってことで、着いて来てよ?

黒羽快斗

いや、だから……ッッ!?

??

ね?

何故か分からないけど、すごい圧を感じた。

"断ればどうなるか分からない"とでも言うかのような、重く鋭い圧。

黒羽快斗

……はぁ…分かりました。

??

よぉし!そんじゃ、レッツゴー!

何なんだ…あの人。

着いて来いって言ったくせに、先に行っちゃうし…

工藤新一

ほんっとにすまねぇな。俺は工藤新一。よろしく。

黒羽快斗

…ども、黒羽快斗です。

工藤新一

快斗な、よろしく。
じゃあ俺たちも行くか。

黒羽快斗

はい…

この人たちとの出会いが、今後の人生を大きく変えることを。

このときの俺は、まだ知らない。

不思議な君と孤独な俺の話

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51

コメント

2

ユーザー

ありがとうございます!

ユーザー

めっちゃ上手!!!!!

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