星の光 と月の灯り

儚くて綺麗な月になりたい

そしたら . きっとシアワセで 、つらいことなんてないはず

— 月 の お ひ め さ ま

〝とくべつな ゆめ ！〟

〝選ばれた特別な女の子〟にしかなれないの

月の お姫様 になるために 毎日特訓してたんだっけ … 。

可愛いドレスを着て、

おめかしして 、

いつのまにか覚えたお姫様の歩き方を真似たりして

でも結局その夢は叶わなくて

母 と 父 に 、 否定された 。 月のお姫様になる夢を抱えてたのは 小6までだった 。

榎瀬家の医者を継ぐのよ 。

月のお姫様 という夢は 、 母からだけじゃなくて

父からも 、周りの子からも 否定された

小学4年生の頃 . 授業で 将来の夢を発表する … というのがあった

幼い頃から夢見ていた 。 月のお姫様 なんていない

馬鹿にされたのが悔しくて 、気づけば 馬鹿にしてきた同級生を殴ってた

相手には頬にかすり傷ができて 、親も呼ばれて

〝あんたなんて . 榎瀬家に必要じゃなかったのに 。〟

でも結局反抗なんてできなかった

馬鹿馬鹿しい 。

そして中学生に上がり 、 塾のテストの順位が発表された日のこと

将来の夢がまだ月のお姫様とかじゃないでしょうね ？

よく覚えている、この時のこと 。

また否定されるのを恐れて 隠してた 〝特別な夢〟 が母に見通され

声を荒げて怒鳴られ 。

こわくて 、 手が震えていた

月のお姫様 は存在しない人物 .だけど

もし 存在するなら きっと、キラキラしてるだろうな

月のお姫様に 会ってみたい