TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

りな

第6話

始まるよ

太宰 治

うぉんうぉん、いぇいぇ~♫
しんじゅ~は、ひとりでは、できないー♫

ヘッドホンで音楽を聴いている太宰。 通りかかった国木田が、それを見て苛立ち、 ヘッドホンを取り上げる。

国木田 独歩

おい、太宰、仕事はどうした!

太宰 治

天の啓示待ち

そう答える太宰は、すでにヘッドホンを 奪い返して、装着する。

ハッとして国木田が自分の手を見ると ヘッドホンがない。

太宰 治

ふたりなら、できるー♫
しんじゅうしんじゅ、
しんじゅしんじゅ、レッツゴー♫

谷崎 潤一郎

アハハ·········それは脅かされましたねえ

樋口に連れられて、現場に向かう 敦、りな、谷崎、ナオミ。歩きながらも、 ナオミは谷崎の片腕に抱きついている。

中島 敦

笑い事じゃないですよう·····
凶悪なマフィアとか、死ぬかと········。
やっぱり、とんでもない処に入っちゃったなあ

りな

入るのは敦が決めたじゃん

中島 敦

うぐぅ······

谷崎 潤一郎

まあまあ、ボクでも
続けられるくらい、大丈夫ですって

中島 敦

でも、谷崎さんも異能力者なんですよねぇ。
僕の役に立たない能力とちがう

谷崎 潤一郎

ああ、あんまり期待しないで下さいよ。
戦闘向きじゃないですから

谷崎 ナオミ

兄様の能力、素敵ですよ?
ナオミあれ大好きー

と谷崎の耳に息を吹きかけるナオミ。

谷崎 潤一郎

やめなよナオミ、こんな処で······

谷崎 ナオミ

あら?口答え?

谷崎 潤一郎

え·········

りな

·······敦頼りにしてるよ

中島 敦

え······あ、うん

りな

(いざとなったら私が異能力使って皆を助けるから)

谷崎 ナオミ

生意気な口は、
ど·の·く·ち、かしらー?
うふふ♥️

その時_________

樋口 一葉

着きました

敦&りな&潤一郎&ナオミ

え·········

立ち止まって、周囲を見回す 敦、りな、谷崎、ナオミ。そこはビルの谷間の、 ひとけのない裏路地だった

樋口 一葉

こちらです

中島 敦

·········なんか、気味の悪い処ですね

谷崎 潤一郎

んー········おかしいな。
本当に、ここなんですか?
ええっと········

樋口 一葉

樋口です

谷崎 潤一郎

樋口さん。
密輸業者と云うのは、臆病な連中です。
だから必ず逃げ道を用意します

谷崎 潤一郎

ここ、袋小路ですよね。
取り方がそっちから来たら逃げ道がない

りな

(嫌な勘がする)

樋口 一葉

その通りです。
失礼とは存じますが、
嵌めさせていただきました

樋口の態度が急に変わる。  そして、その冷たい目に、ガンゴーグルをかける。

樋口 一葉

私の目的は、貴女かたです

ポートマフィア __________樋口 一葉____________

敦&りな&潤一郎&ナオミ

______________!

樋口は携帯で連絡する。

樋口 一葉

芥川先輩··········

敦&りな&潤一郎

芥川!?

樋口 一葉

予定道り捕らえました

芥川 龍之介

『重畳······五分で向かう』

谷崎 潤一郎

こいつ______

敦&りな

ポートマフィア!

樋口は隠し持っていた サブマシンガンを両手に構え、谷崎を狙う。 銃口が火を噴く

太宰 治

谷崎を狙う樋口の手にした サブマシンガンが火を噴く。 そして________

谷崎 潤一郎

!

なんと、ナオミが谷崎の前に立ちはだかり、 両手を広げて盾になる。

ナオミの体は銃弾を受け、 そのセーラー服は血まみれになる。

谷崎 ナオミ

_______兄··········様······大·······丈··········夫?

倒れるナオミ抱きとめる谷崎。

谷崎 潤一郎

ナオミ、ナオミ!

りな

ナオミさん!

ナオミはすでに意識もなく、地面に崩れる。 谷崎は 激しく動揺する。

谷崎 潤一郎

ど、どうしよう·······そうだ!止血帯!!
敦君、りなちゃん!!止血帯持ってない?

谷崎 潤一郎

いや、まず傷口を洗って······ああ違う!
与謝野先生に見せなきゃ

その隙に慣れた手つきで 弾倉を交換する樋口。

谷崎 潤一郎

い、医務室まで運ばないと!
敦君かりなちゃん!!足、持って!!

りな

谷崎さん後ろ!!

いつのまにか谷崎のすぐ背後に樋口が 立っている。そして銃口が谷崎の後頭部に 押し付けられていた。

樋口 一葉

あなたが戦闘要員でないことは
調査済みです。健気な姫君の後を追って
いただきましょうか?

ゆっくりと振り向き、樋口を睨む谷崎。 その目のこれまでにない気迫に、 樋口は一瞬、竦む。

谷崎 潤一郎

ああ?
チンピラごときが······

谷崎はナオミの体を抱き上げる。

谷崎 潤一郎

よくもナオミを傷つけたね!!

谷崎 潤一郎

異能力、細雪!

その周囲に雪が舞い始める。

樋口 一葉

この季節に雪?

谷崎 潤一郎

敦君、りなちゃん奧に下がっているんだ

中島 敦

え·········?

谷崎 潤一郎

こいつはボクが······殺す!

りな

敦、今は下がっていよう

中島 敦

う、うん

樋口 一葉

くっ

樋口は谷崎に向かって再び機関銃を撃つ。

だかその銃弾は______谷崎の体を"通過"し、 谷崎の体は、薄く透明化し、 ついには消えてしまう。

りな

(あれが細雪の能力か、使えるな)

樋口 一葉

何!?

谷崎 潤一郎

ボクの『細雪』は、
雪の降る空間すべてをスクリーンに変える

樋口 一葉

何だと?

と谷崎の姿を求めて、銃口を振り回す。

谷崎 潤一郎

ボクの姿の上に背後の風景を上書きした······
もうお前にボクの姿は見えない!

樋口 一葉

姿は見えずとも、弾は当たる!

樋口はとにかく周囲に銃を撃ちまくる。

谷崎 潤一郎

大外れ

いつのまにか背後に立っていた谷崎が、両手で樋口の首を締める

樋口 一葉

______________!

りな

(向こうは大丈夫かまずは、ナオミさんだ)

ナオミに近づく

中島 敦

りなちゃんなにするの?!

りな

大丈夫そこにいて

りな

(一から作るから体に負荷がかかるけど)

りな

(今の状態を見るに止血だけどもしとこう)

りな

ストレイドグッス 紅桜

ナオミの血が止まる

りながふらつく

中島 敦

りなちゃん!

りな

大丈夫だから

谷崎の方を見る

その時_______ゴホッ、ゴホッ、と 小さく咳き込む声が聞こえる。

急に____ 樋口の首を締めていた谷崎が倒れる。

谷崎の背後には、芥川が立っていた。 芥川の姿を見て、呆然とする敦、りな。

りな

·····チィ(思ったより早い)

芥川 龍之介

死を惧れよ··········殺しを惧れよ·····
死を望む者、等しく死に、望ましるるが故に

そしてゴホッと小さく咳き込む

倒れた谷崎を串刺しにした黒刃が、 元の形に戻るように 芥川の背に集束していく。

敦&りな

··············

りな

(まずいな下手に動けない)

国木田 独歩

こいつには遭うな。
遭ったら逃げろ

芥川 龍之介

お初にお目にかかる。
僕は芥川。
そこな小娘と同じポートマフィアの狗······

芥川 龍之介

ゴホッゴホッ

樋口 一葉

芥川先輩、ここは私ひとりでも_____

その樋口の顔を いきなり躊躇なく平手打ちする芥川。 樋口の顔からガンゴーグルが吹っ飛ぶ。

芥川 龍之介

人虎たちは生け捕りとの命の筈!
片端から撃ち殺してどうする、
この役立たずめ!!下がっていろ!!

樋口 一葉

·······済みません

中島 敦

人虎たちは生け捕り?
·····あんたたちは、いったい·····

芥川 龍之介

もとより、僕の目的は、
貴様たち二人なのだ、人虎たち········

血を流して倒れている谷崎とナオミ。

芥川 龍之介

そこに転がるお仲間は、
いわば貴様たちの巻き添え

敦&りな

りな

······私たちの、せいで···みんなが?

りな

(ちょっと異能を作っただけでこんなになるなんてな)

芥川 龍之介

然り。
それが貴様たちの業だ、人虎たち。
貴様たちは生きているだけで周囲の人間を損なう

中島 敦

·········!

中島 敦

······僕の、業

芥川 龍之介

·········異能力、羅生門!

芥川の黒外套が変化する。

谷崎を串刺しにした 黒い閃光うのような刃とは違い先端には、 獣の頭部にも見える顔がある。

りな

(まずいなこれ、早く来て下さいよ!今の私の状態じゃあ無理なんですけど!)

その黒獣が敦を襲う。 辛うじて避ける敦。

りな

敦、大丈夫?

中島 敦

うん

黒獣がぶつかったアスファルトの地面は、 まるで巨大な彫刻刀で削り取ったように抉れている。

中島 敦

·······!

芥川 龍之介

もちろん今のはわざと外した

芥川 龍之介

だか僕の羅生門は悪食。
あらゆるものを喰らう

芥川 龍之介

生け捕りが目的だか抵抗するのならば、
次はお前の足を奪う

恐ろしさにその場に座り込んでしまう敦。

中島 敦

なぜ········どうして僕たちが······

りな

敦····

中島 敦

(それも·····僕のせい·····僕が生きているだけで、みんなを不幸にするのか?)

谷崎 潤一郎

あ·····敦君·······

中島 敦

!!

瀕死の谷崎が敦を見ている。

谷崎 潤一郎

逃げろ·······敦君

見れば、その傍らにはナオミも血まみれだが、 微かに身動きをしている。

りな

(ナオミさんは止血をちょっとしただけで谷崎さんはしていないのに動いたらまずい)

中島 敦

(二人とも、まだ息がある·····りなちゃんだって)

国木田 独歩

貴様たちも今日から武装探偵社が一隅······
社の看板を汚すような真似はするな······

中島 敦

____くっ·····うぅ

りな

(社の看板を汚すような真似はするなか····)

国木田の言葉が蘇り、 敦にある決心を思い起こさせる。

中島 敦

うおおおおおーー!

恐怖を吹き飛ばすかのように 雄叫びを上げて敦は立ち上がる

りな

(どうしたら····)

はい、ってことで今回はここまで

りな

異能力を作るのはいつもああなるの?

いや、今回は軽い方

りな

あれで?!

うん

りな

まじか

それじゃあ次回をお楽しみに

りな

それじゃあバイバイ👋

バイバイ👋

りな

てか、ゆりどこ行った

出番無くて拗ねてる

りな

はよ、出番作れ

はい!

この作品はいかがでしたか?

31

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚