ーヒロさん宅、リビングー

「ゆあんくんとのあさんが、どうやら仲良いらしい」

その事実に僕とヒロくんが気付いたのは、つい3分ほど前だ。

どうやら僕らは偶然にも、各々何処かで繋がっていたらしく、 それぞれの関係を整理するために、自己紹介をすることになった。

＊＊＊

＊＊＊

＊＊＊

彼が何も言わないのに気付いたヒロくんが、 ゆあんくんの顔を覗き込む。

そこには、茹蛸のように真っ赤に頬を染め、 涙目で俯くゆあんくんが居た。

＊＊＊

自分でも知らないうちに…自分自身を、苦しめている気がして…

『私だって…期待する努力はしてきた』

『馬鹿だなぁ…私、』

『あの時もっと、やりようはあったのに』

『そんな…都合の良い考え方…っ、出来ない…！』

えとさん…まだ…苦しいの？

それは…のあさんにも、俺にも…誰にも言えない事？

…………

…あれ？

俺…あの時、

何て言ったっけ…？

ぞくり、と背中に嫌な感覚が伝って、 頬を冷たい汗が流れる。

最悪の可能性が脳内でぐるぐると巡り、 頭に霧がかかったように思考がぼやけた。

また…失敗しちゃった…？

-to be continued-