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魔叉琉

犯人は―――

坂本由紀

犯人は―――?

魔叉琉

犯人は、18歳~22歳の

魔叉琉

俺らと同じ大学に通ってる人物だ

坂本由紀

えっ!?

紗羅

な、何で!?

魔叉琉

だって、紗羅は「大学で」相談を受けたんだろ?

魔叉琉

その日に何もなかったってことは―――

紗羅

そっか!

紗羅

犯人が聞いてたんだね?

魔叉琉

正解

坂本由紀

じゃあ、早速犯人探しするの?

魔叉琉

いや

魔叉琉

先に質問させて

坂本由紀

うん

魔叉琉

最近、男子と会話したりとかあった?

坂本由紀

うーん...特に......

魔叉琉

好意を持たれてるとかは?

坂本由紀

うーん......

坂本由紀

あっ!思い出した!!!

魔叉琉

何かあったのか?

坂本由紀

うん...告られた

魔叉琉

思いっ切りじゃねーか

紗羅

駄目だよ忘れちゃ!

魔叉琉

まあいいや...誰に?

坂本由紀

...誰だったかな~

坂本由紀

思い出した!

坂本由紀

斉藤秀寿

魔叉琉

さいとう...さいとうひでと......

魔叉琉

アイツが?

紗羅

秀寿君が由紀に告ったの!?

坂本由紀

そだよ

坂本由紀

手紙渡された

魔叉琉

で、何て言ったの?

坂本由紀

ごめん、タイプじゃない

坂本由紀

って断ったよ?

紗羅

あちゃー

魔叉琉

坂本も坂本だな......

魔叉琉

判った
じゃあ、明日大学で聞き込みとか始める

紗羅

了解!

魔叉琉

あー、それと坂本

魔叉琉

今日、バイトとか入ってる?

坂本由紀

えっとね...あ、うん

坂本由紀

いつも通りあるよ

魔叉琉

休ませてもらえ

坂本由紀

えっ!?やだやだ!何で?

魔叉琉

......ちょっと借りる

坂本由紀

...ッ...スマホ!いつの間に...!

電話帳から 『バイト先』 を呼び出し、電話を掛ける

魔叉琉

...静かに

魔叉琉が制し、紗羅と由紀が黙る

店長

...はい、クラブ・ハニーです

魔叉琉

あー...そちらに勤務している坂本由紀の友人なんですけど

店長

あぁ、坂本さんね

店長

どうしました?

魔叉琉

体調悪くて、電話も掛けられないっていうので

魔叉琉

俺が代わりに掛けました

店長

今日は...

魔叉琉

はい、
『欠勤させてください』
だそうです

店長

あー...ちょっと...確認しますね

店長

何とか大丈夫です。

魔叉琉

申し訳ありません

魔叉琉

ありがとうございます

店長

いえ...失礼いたします

魔叉琉

失礼いたします

スマホを由紀に返す

坂本由紀

何でよ?!

魔叉琉

危険だからだ

坂本由紀

危険って...殺される訳じゃないでしょ?

魔叉琉

どうだかな

魔叉琉

俺だったら、余計な情報が漏れる前に口封じする...かもな

紗羅

でも、そんなあからさまなこと...

魔叉琉

...ストーカー被害の話なんて

魔叉琉

大勢の前することじゃないし

魔叉琉

知ってる人なんて、俺らと犯人だけじゃねーの?

魔叉琉

アリバイなんて、最近は簡単に作れるし

魔叉琉

自殺、事故に見せ掛けることなんて簡単だから...

坂本由紀

ちょ...やめてよ!

魔叉琉

欠勤に出来て良かっただろ?

坂本由紀

う、うん...

紗羅

じゃあ、私達はこの辺で

魔叉琉

明日、大学でな

坂本由紀

判った

紗羅

今のところ、犯人誰だと思う?

魔叉琉

まだ解らねーよ

紗羅

へー...てっきり、秀寿君って言うと思ってたのに

魔叉琉

決め付けると、視界が狭まる

紗羅

流石だね、魔叉琉

曲がり角を曲がったところで

眩しい光がほとばしる

魔叉琉

......ッ!

紗羅

キャ......ッ!

2人の姿をカメラに納めた人影は

暗い路地裏に消えていった

紗羅

なに...何なの今の......

魔叉琉

写真を撮られたっていうのが

魔叉琉

妥当な線だろうな

紗羅

怖っ!まさか、ストーカー!?

魔叉琉

俺らをストーカーするなら、こんな目立つことしないだろ

魔叉琉

―――警告...かな

紗羅

け、警告!?

紗羅

ヤバいじゃん!

魔叉琉

いや?むしろ助かったよ

紗羅

え?

魔叉琉

これで、俺らの事を犯人が知っているっていう裏付けが出来た。

不適な笑みを浮かべた魔叉琉は ゆっくりと歩き出した

翌日:大学内

魔叉琉は、独りで読書をしている 秀寿に声を掛けた

魔叉琉

斉藤、ちょっといい?

斉藤秀寿

...なに?

魔叉琉

最近、何かあった?

斉藤秀寿

何で?

魔叉琉

噂で、お前が坂本に告ったって聞いたから

斉藤秀寿

知ってんなら聞くなよ

斉藤秀寿

フラれたよ、知ってると思うけど

魔叉琉

ん。じゃあ、坂本がストーカーされてんの知ってる?

斉藤秀寿

......は?

斉藤秀寿

ストーカーされてる?

魔叉琉

あぁ...何か知ってる?

斉藤秀寿

...そうか
お前、探偵だったな

斉藤秀寿

で、僕を疑ってんの?

魔叉琉

まだなんとも言えないな

斉藤秀寿

あっそ...何も知らないよ

魔叉琉

何も?

斉藤秀寿

あぁ、もういいだろ

魔叉琉

悪かったな、邪魔して

斉藤秀寿

......

魔叉琉

ちょっといい?

女子生徒1

何~?

魔叉琉

斉藤秀寿のことが好きって女、知ってる?

女子生徒1

さあ...いないんじゃない?

女子生徒2

あっ、本当かどうか判んないんだけど......

女子生徒2

高野茉莉奈ちゃん......?

女子生徒1

そういえば!

魔叉琉

どうしてそんな噂が?

女子生徒2

幼稚園からの幼馴染らしくて

女子生徒1

うんうん
いつも一緒にいたよね!

女子生徒2

でも、噂が流れてから一緒にいるとこ見たこと無いし

女子生徒1

好きかどうかまでは判んない

魔叉琉

そっか...ありがと

そのころ、屋上の隅では

1つの人影が、金槌を持って しゃがみこんでいた

釘を当てられているのは 1枚の写真

人影

...許せない......!

人影

探偵なんかに...頼みやがって!

人影

殺したい...!

人影

邪魔な奴がぁ!

勢いよく振り下ろされた金槌は 釘に当たり

魔叉琉と紗羅の写った写真に 穴を開けた

人影

くそ...!くそ...!くそぉ......!

金槌の音は、 他に誰もいない屋上に響いた

カレカノ探偵事務所

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