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七星そら
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もちもちうさぎ
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ame
深夜。
仕事を終えたあめてゃは、ベッドに寝転がりながらスマホを眺めていた。
二十六歳。
趣味は乙女ゲーム。
そんな彼女が最近どハマりしているゲームがある。
そのタイトルは――
『Una sinfonia intessuta con sei uomini affascinanti』
最初は、タイトルがイタリア語だったことが気になって購入した。
それだけだった。
ところが。
ame
気づけば徹夜。
ame
気づけば朝。
ame
気づけば休日が丸々消えている。
それほどまでに、あめてゃはこのゲームにハマっていた。
ゲームの舞台は、魔法や不思議な力が存在する世界。
名門校――Sinfonia学園。
そこへ一人の男子生徒が転入してくるところから物語は始まる。
その主人公の名前は――
こさめ。
そして、こさめを待ち受けているのは五人の攻略対象。
同学年の友人、なつ。
一つ上の先輩、いるま。
生徒会長、らん。
第二王子、みこと。
みことに仕える専属執事、すち。
全員男子。
つまりこのゲーム。
男主人公×イケメン男子五人。
いわゆる男性同士の恋愛を楽しむタイプのゲームだった。
そして何より――
ame
あめてゃは画面の中の主人公を見つめる。
こさめの性格。
人との接し方。
ちょっとした反応。
考え方。
その全部が、妙に自分と重なる。
だから、プレイしているうちに何度も思った。
――まるで自分がこの世界で恋愛しているみたい。
それが、このゲームにハマった一番の理由だった。
ただし。
このゲームには、もう一つ有名な特徴がある。
攻略対象の愛が、とにかく重い。
どのルートを選んでも重い。
甘い。
優しい。
けれど、その奥にある感情がとんでもなく深い。
ファンの間では、
『攻略対象全員、愛が重すぎる』
『誰を選んでも逃げられない』
『主人公への執着がすごい』
などと言われるほど。
ame
あめてゃは楽しそうに笑う。
そして今夜も、らんルートを進めていた。
画面には、生徒会室。
らんとこさめが二人きりで話している。
ame
あめてゃは表示された三つの選択肢を眺める。
ame
タップ。
その瞬間だった。
――ピカッ。
ame
スマホの画面が光った。
最初はただの演出だと思った。
しかし。
光は消えない。
むしろ、どんどん強くなっていく。
ame
スマホから溢れた光が部屋いっぱいに広がる。
ame
眩しくて目を閉じる。
身体が浮いたような感覚。
そして――
ame
世界が真っ白になった。
風が吹いている。
頬を撫でる、涼しい風。
遠くから聞こえる人の声。
鳥の鳴き声。
あめてゃはゆっくりと目を開けた。
ks
ks
そこは、見知らぬ場所だった。
目の前には巨大な校舎。
そして、その入口には見覚えのある文字。
『Sinfonia学園』
あめてゃは固まった。
もう一度見る。
見間違いじゃない。
ゲームの背景で何度も見た。
こさめが通う学園。
物語の舞台。
立ち上がる。
そして周囲を見渡す。
どう見てもゲームの世界だった。
嫌な予感がする。
恐る恐る、自分の身体を見る。
制服。
Sinfonia学園の制服。
そして――
声がおかしい。
自分の声ではない。
いや。
完全に男の声だ。
あめてゃは青ざめる。
近くの窓に駆け寄る。
ガラスに映った自分の姿を見る。
そこにいたのは――
見慣れた自分ではなかった。
ゲームの主人公。
こさめ。
ks
数秒間、何も考えられなかった。
そして。
ks
学園中に響き渡るほどの声が出た。
ks
二十六歳の女性だった自分。
それが今。
乙女ゲームの中に入り込み――
主人公・こさめになっていた。
ks
頭を抱える。
ks
いや。
ゲームの主人公と自分がそっくりなのは知っていた。
何度も思っていた。
自分がこさめみたいと。
でも。
まさか本当にこさめになるとは思わない。
ks
自分に言い聞かせる。
ks
頬をつねる。
ks
夢じゃない。
ks
もう一度、窓を見る。
こさめが映っている。
ks
その瞬間。
nt
背後から声がした。
ks
勢いよく振り返る。
そこに立っていたのは――
なつ。
ゲームで何度も見た攻略対象の一人。
同学年の友人。
こさめとは特に仲が良いキャラクター。
nt
なつが近づいてくる。
nt
ks
何も言えない。
目の前にいる。
本当にいる。
画面越しに何度も見た攻略対象が。
ks
思わず名前を呼ぶ。
nt
ks
本物だ。
ks
小さく呟く。
そして気づく。
今の自分は――
こさめ。
つまり。
この世界で、自分はこれからゲーム本編を進めることになる。
第二王子・みこと。
執事・すち。
友人・なつ。
先輩・いるま。
生徒会長・らん。
五人の攻略対象。
ks
あめてゃはゆっくりと顔を上げた。
ks
五人の顔が頭に浮かぶ。
そして、このゲームの有名な評判も。
――攻略対象の愛が、全員重い。
あめてゃは引きつった笑顔を浮かべる。
ks
その問いに答えるように。
Sinfonia学園の鐘が鳴り響いた。
――物語が、始まる。
『恋愛ゲームの主人公になってしまいました?!』
主人公
ks
主なcp
紫×水 桃×水 赤×水 緑×水 黄×水
最後にはend沢山描く予定です
次回 ♡100
コメント
1件
うわ、これは面白い導入だった……! 主人公がまさか自分で「自分に似てる」って言ってたゲームの世界に飛び込むとは思わなかったよ。しかも攻略対象の愛が全員「重い」って伏線が笑えるな——「詰んだ?」って呟くあめてゃの心情がすごく伝わってきた。なつくんが後ろから声かけてくるところの緊張感、よかった。続きが気になる、これは読み進めたい……!