沙月
っ…!
雫
沙月様に水のご加護があらんことを!
沙月
…あれ、息ができる?それに喋れてる
雫
沙月様、大丈夫ですか?
沙月
大丈夫ですけど…なんで急に敬語?
雫
それについては後ほど、それより遂に来やがった…
???
ちぇ!そのままやられてくんないと面白くないよねえ!ダーク!
雫
なんも見えない…!おい!ファイ!沙月様を守れ!
ファイ
そんなの言われなくてもやるわい。おい!お前!
沙月
何!
ファイ
ウォーファと叫べ!
沙月
よく分からないけど!ウォーファ!
当たりの黒い霧が晴れる
???
何なにぃ!君!魔法使い職じゃないのに、3魔法使えるのお!面白いねえ!
沙月
3魔法ってなんですか!
???
教える暇ないよ!そんなに気になるなら私の仲間になっちゃえ!イトシ!
沙月
イトシって何───
沙月
───はい。ダーニ様の仰せのままに
雫
まずい!沙月様が操られた!
ダーニ
くっくっく!この子は神使いの素質があるとみた!私がこの子と上書き契約するからあ!
ファイ
それはできないじゃろう
ダーニ
私くらいの力があれば上書きくらいちょちょいのちょいよ!えーと、今のこの子の契約者は…あれ?2人にいるの?
ファイ
そうじゃ!妾と雫じゃ!
ダーニ
待った!それはおかしいよね!普通は1人だよねえ!
ファイ
あの子は妾たちの上の存在、女神様じゃよ!
雫
早く沙月様を返せ!
ダーニ
まあ気にしなくていいか!…私の力を沙月に授ける!
沙月
ありがたきこの力、必ずや役に立たせます
ダーニ
まずはどこまで魔法を使えるかよねえ!沙月!エゴドラよ!
沙月
承知致しました。エゴドラ!
黄緑色のドラゴンか水の中で暴れ出す
ファイ
まさかお前…いや、沙月は5魔法まで使えるのか…!ぐっ、雫!協力じゃ!
雫
しょうがない…ウォーム!
ファイ
ファイヤー!
一部が油に変わり、それに火がつく。ドラゴンが燃えている
沙月
これはまずいです、ダーニ様
ダーニ
こうなったら使えるかわかんないけど!デークよ!
ファイ
まて、ダーニ!それは流石に!
雫
貴様!沙月様を殺す気か!
ダーニ
いーや!沙月なら大丈夫だね!よし!やっちゃえ!
沙月
デーク!
視界が真っ赤に染まり、全てが終わろうとする
ダーニ
それじゃあまたね!
ファイ
駄目…じゃ…体が腐って…うっ
雫
このままじゃ…海全体が…
ファイ
止められる…のは
雫
沙月様…だけ
沙月
私は…!ダーニの言いなりじゃない!
終わるはずだった海が光に飲まれる
ファイ
こ…の…光は
雫
海が…浄化…され…て…く
ファイ
はあ…!はあ…!
雫
まさか、今覚醒なされるなんて…!
沙月
私は…もう、あなた達のそばに居ることをやめさせてもらいます
ファイ
なぜじゃ!
雫
なぜですか!
沙月
私がいると、今回のように巻き込んでしまうから
沙月
また操られたらもっと酷いことになるかもしれない
雫
それでも!
沙月
それに
沙月
もうダーニと契約しちゃったし…
ファイ
そんな…
沙月
それじゃあね
雫
いつか必ず迎えに参ります
ファイ
待っておくれ!沙月!
沙月
ここって最初のとこ…
沙月
そういえば私浮いてる!
沙月
…ごめんね
沙月
私の、女神の役割を果たさなきゃ