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気づいたら好き #５

第1話 - 気づいたら好き #５

2018年09月16日

#イジワル男子

#ヤキモチ

#恋愛

トケイ

蓮が私を避けるようになってから一週間が経った

相変わらず目も合わせてくれない

ずっとこうなることを望んでたはずなのに…

なのに……

佐々木由実

(私…どうしちゃったんだろう……)

佐々木由実

(このままアイツが私のこと避けてれば…)

佐々木由実

(もう、からかわれることもなくなるのに……)

佐々木由実

(…アイツの声が聞きたい……)

佐々木由実

(何で…こんなこと、思っちゃうんだろう……)

柚上蓮斗

…～ぃ……ぁ…

佐々木由実

(っ…！蓮の声…？)

佐々木由実

(近くに…いる…！)

廊下を曲がると、蓮が男子達と話しているのが見える

佐々木由実

(どうしよう…話し…かけようかな…)

佐々木由実

(でも…また、無視されたら…？)

私を見るたびに逃げて、目を反らす

今話しかけたって、そうされるに決まってる…

だけど…

話しかけずには、いられなかった

佐々木由実

っ…れっ…蓮…

女子達

蓮斗君達～♪

女子達

あのさぁ、明日の花火大会なんだけど～、

女子達

ウチらと一緒に行ってくれない？

男子達

えっ！？マジで！？

男子達

よっしゃぁ！

男子達

いやぁ俺らもさぁ、さすがに男だけで祭りとか正直キツイと思ってたんだよなぁ…

男子達

柚上、いいだろ？

柚上蓮斗

あー…いいんじゃね？

女子達

本当！？やったぁ！！

女子達

じゃあさ、何時集合にする～？

男子達

あーどうすっかな～…

女子達

いっぱい遊びたいし～、６時とかでいいかな？

男子達

おっ！いいねぇ

男子達

俺らは全然行けるよな？

女子達

蓮斗君はどう？

柚上蓮斗

あぁ、俺も行ける

女子達

良かったぁ！

女子達

楽しみ～！！

女子達

あっ！蓮斗君、遅れないでよ～？

柚上蓮斗

分かってるって、ちゃんと行く

女子達

あと……

気づいたらその場から逃げ出していた

何でそうしたかは分からない

ただ悲しくて…悔しくて…

きっと今の私はひどい顔をしてるから

誰にも見られたくなかった…

佐々木由実

(アイツっ…他の女の子とは普通に喋れるんだ…！)

佐々木由実

(…関係っ…ない…！)

佐々木由実

(アイツが誰と夏祭りに行っても……)

佐々木由実

(アイツが誰と話しても……)

佐々木由実

(私には…関係ない……はずなのにっ…！)

佐々木由実

(どうしてっ…！！)

佐々木由実

胸が…痛い…！

【花火大会当日】

佐々木由実

ごっ…ごめんっ！加藤君…！
遅れちゃって……

加藤尚太

いいよ、全然

佐々木由実

ごっ…めんね？本当は、浴衣とかで来た方が良かったんだけど…

佐々木由実

こんな、普段着で……

加藤尚太

ううん、俺は佐々木さんと夏祭り一緒に行けるだけで満足だから

佐々木由実

(てっ…照れるなぁ…)

佐々木由実

(加藤君…さらっとカッコいいこと言うから、心臓に悪い……)

佐々木由実

あっ！今日は、お礼するために来たんだよね！

佐々木由実

夏祭りで…私、何すればいいの？

加藤尚太

何もしなくていいよ

佐々木由実

えっ？

加藤尚太

俺と夏祭りまわってくれれば、それでいいよ

佐々木由実

そっ…それでいいの…？

佐々木由実

でも…それじゃあお礼にならない…

加藤尚太

んー…じゃあ、俺と手繋いでほしいな

佐々木由実

っ…手！？

加藤尚太

うん、ダメ？

佐々木由実

いやっ…そのっ…はっ…はい…

緊張してぎこちなく震えた手を加藤君の手の上にのせると

加藤君がそっと手を握ってくれた

加藤尚太

あっ！佐々木さん、あそこにクレープある…

佐々木由実

(今頃アイツ…女の子と一緒にいるのかな……

佐々木由実

(…可愛いくて、女の子っぽい子達だったな……)

『ズキンッ…』

ふと、蓮と女の子達が話していたときの事が思い浮かぶ

佐々木由実

～っ…

佐々木由実

(また…この感じ…！)

佐々木由実

(胸が……痛いっ…)

加藤尚太

……佐々木さん？大丈夫？

佐々木由実

えっ？あっ！ごめんっ！！

佐々木由実

何でもないよ！

加藤尚太

…でも、顔色悪いよ？

佐々木由実

……っ

加藤尚太

……少し、休もうか

佐々木由実

うっ…うん…

加藤尚太

ここで待ってて、飲み物持ってくる

木陰のベンチに私を座らせると、加藤君は小走りで行ってしまった

佐々木由実

(迷惑…かけちゃったな……)

佐々木由実

(こんなときにまで、アイツの事考えちゃうなんて……どうしちゃったんだろう…)

佐々木由実

加藤君に…謝らないとな……

柚上蓮斗

由実…？

佐々木由実

っ……！？

突然後ろから聞こえる声に振り返る

佐々木由実

れっ…蓮！？

柚上蓮斗

…お前、加藤と一緒じゃ…ねぇのかよ……

佐々木由実

あっ…うん…

佐々木由実

(…蓮と喋ったの…久しぶりだっ…！)

佐々木由実

ちょっと…気分悪くなっちゃって……

佐々木由実

今、飲み物取りに行ってくれて…

柚上蓮斗

そう…かよ…

佐々木由実

蓮…は？

柚上蓮斗

…あ？

佐々木由実

とっ…友達っ…女の子と一緒に来たんでしょ？

柚上蓮斗

…何で…知ってんだよ……

佐々木由実

ごめ…ん…偶然、聞いて……

柚上蓮斗

……俺、戻るわ…

佐々木由実

っ…行かないでっ！！

気づいたらそう叫んでいた

引き留める理由なんてない…

次になんて言うかだって、考えてない

だけど、行ってほしくないっ…

柚上蓮斗

……何でだよ…

佐々木由実

…分かっ…んない…

佐々木由実

…分かんないっ…けど…！

佐々木由実

蓮が…私から離れていくのもっ…

佐々木由実

蓮が…他の女の子と一緒にいるのもっ…！

佐々木由実

私っ…嫌だ！！

柚上蓮斗

……っ！！

一瞬の沈黙の後、蓮が何か言おうとして、口を開く

加藤尚太

…佐々木さん

佐々木由実

かっ…加藤君！？

加藤尚太

……何で、柚上がここにいるの？

そう言って蓮を見つめる加藤君の目は妙に鋭かった

佐々木由実

いっ…今、偶然会って…

加藤尚太

………

佐々木由実

あっ…あのっ…加藤君…？

戸惑う私に、加藤君は何も言わずに近づいてくる

加藤尚太

……佐々木さん…俺、佐々木さんが好きだよ

佐々木由実

…………えっ…？

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

すいませんっ💦

これ以上長くなるとアプリ止まるんで…

次回も読んでいただけたら嬉しいです！！

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トケイ

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