この作品はいかがでしたか?
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ひな
ひな
ひな
⚠休止の方でてきます
青
みんなが帰った夜
僕は未だに目を覚まさない桃くんを前に
1人座っていた
桃
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
…さようなら。桃くん。
青
桃
桃
ザァァーー
青
狭い病室でずっと考えていた。
どうせこれで最後なら行ってみたかった所に行こうと思った。
それで思いついたのが海だった。
青
今は12月の真冬だから、まず海水浴に来ている人はいない。
もし人がいるとするならば、漁師たちがいるくらいだろう。
最後にはぴったりの場所だ。
青
凍るように冷たい水が足にまとわりつく。
身体の体温がどんどん下がっていくのが分かる。
青
青
そうだ。確か10年前のあの日も…
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
家族でごめんなさい
看護師
桃
桃
桃
桃
もう…邪魔しないでね。
看護師
桃
看護師
桃
桃
赤
桃
桃
赤
看護師
看護師
赤
看護師
桃
看護師
ごめんなぁ青
辛かったよなぁ…ッ
苦しかったよなぁ…ッ
こんなお兄ちゃんで…
ごめんなぁ…ッッ
赤
赤
冷たい空気で肺が凍りそうだ。
雪まで降り始めていた。
赤
''死なないで''なんて。
俺にそんな事が言えるのだろうか。
青ちゃんをここまで追い詰めたのは
間違いなく俺なのに―
赤
赤
青
青
赤
青
赤
青
青
青
青
青
青
赤
青
赤
赤
青ちゃんから初めて聞いた弱音。
今まで聞いたことなかった。
謝って、ここから償って行こうなんて思ってて。
人の心に深く着いた傷はもう癒えることはない。
俺は俯いて泣くことしか出来なかった。
青
赤
青
赤
赤
青
グサッ
小さいナイフが青ちゃんの首に刺さる。
青ちゃんの白い病衣が赤く染っていく。
青
青ちゃんの呻き声が聞こえて
赤
赤
倒れた青を起こして傷口を必死に抑える。
赤
青
赤
青
青
青
赤
力強く抑えているはずなのに、手からは血が溢れて止まってくれない。
青
青
赤
青
赤
青ちゃんが俺を掴む手が海の波に落ちて
赤
青ちゃんの体が冷たくなっていく。
赤
紫
看護師
赤
赤
赤
結果から言うと
青ちゃんは助からなかった。
お医者様からは、死因は体力出血だと伝えられた。
いなくなってから気づく
当たり前な存在の大切さに
俺たちは大きな後悔が残った。
葬式 スタッフ
葬式 スタッフ
紫
桃
桃
桃
桃
桃
橙
黄
黄
橙
紫
紫
紫
紫
赤
紫
赤
赤
10年前のあの日
まだ5歳だった弟の君に
全ての罪を背負わせてしまったこと。
まだまだ誰かに甘えたい歳だった はずなのに
弱音は言わず、笑顔で傍にいてくれたこと。
誰にも頼らず1人で生きてきた君は
たった2歳の差のはずなのに
僕なんかよりずっとずっと大人だった。
赤
僕は青ちゃんの首をそっと撫でた。
自分の首を切るだなんて
赤
赤
''家族でごめんなさい''
なんて
俺こそだ。
家族で、君の兄で
ごめんなさい
赤
赤
赤
赤
赤
赤
来世というものが本当にあるならば
それは君が要らない子だとか死にたいなんて思うことのない
幸せで明るい未来に
なりますように。
僕は''要らない子''だから。
-BADEND-
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
次回 家族
ひな
コメント
19件
泣いちゃいました、この作品は泣く以外ない、です。読んでる途中体めっちゃ震えてました、多分テラーノベルで泣いたのこの作品が初めてかもです。長文シツレイシマシタm(*_ _)m
初コメ失礼します。感動して泣いちゃいました😭
まだ涙が流れてます。本当にいい作品で涙が止まらない作品でした!