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君の声が聴きたい。

3 - E p i s o d e .3 怖い

♥

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2024年03月31日

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⚠attention⚠

青水ストーリー 本日短めです💦 地雷さんはUターン(。・ω・)ノ゙ 手話表現には記号が付いてます。 詳しいことは前話をご覧下さい。

水side

………

……

何か、話さなきゃ…

㌧㌧

…?

"あの、"

"僕、さ…"

"いふくんの、正直な気持ち知りたい…"

たとえどんなことを言われても。

そんな、の……

"言える訳ないやん…"

"なんで、?"

"僕が、可哀想だから…?"

"耳、聴こえない、可哀想な人だから…?"

"それはちゃう…!!"

"じゃあ、なんで……?"

っ…………

"僕は、耳聴こえなくなってから、色んな人に変な目で見られるようになった。"

"喋らないし、会話できないから。"

"でも、いふくんだけは、見捨てないでくれた…"

"だから、信じてる。"

"何言われても、受け止めるよ。"

"…………ほとけは、さ…"

"うん、"

"いや、ほとけの……"ポロポロ

声、聴きたいねん……ポロポロ

…………

予想通りの返答だった。

"あの、ね…"

"ちゃうの…"

"分かっとる。"

"ほとけの気持ち。"

"せやから、声出さんでええの……"ポロポロ

分かってんねんけど…ポロポロポロポロ

"ほとけが中途失聴者だっていう事実を、受け入れきれへんねん…"ポロポロポロポロ

…ポロッ

"僕も、受け入れきれてないよ…"ポロポロ

僕が中途失聴者になった時、いふくんが一番最初に寄り添ってくれた。

僕と話すためだけに1人で手話を勉強して、

僕より覚えの早いいふくんは僕に手話を教えてくれた。

『どんなほとけでも受け止める。』

いふくんはそう言った。

実際、受け止めてくれた。

だけど…

"時間が経てば経つほど、"

"手話っていう会話手段が当たり前になればなるほど、"

"僕が中途失聴者だっていう事実を思い知らされていくんだよね……?"ポロポロポロポロッ

"それを、受け入れるの、僕も嫌だよ…"ポロポロッ

ポロポロポロポロッ……

"手、繋ぎたいっ…"ポロポロ

"前、みたいに、ぎゅってしたいっ……"ポロポロポロポロ

"でも今、何も出来ない…"ポロポロポロポロッ

"ごめんねっ…"ポロポロポロポロッ

ほとけはッ……ポロポロ

なんも悪くないねん……ポロポロ

い、ふ、くん……ポロポロッ

自分が今、どんな声なのか、

この声を聴いているいふくんは、どう思うのか。

何も分からない。

怖い……

だけど、伝えたい気持ちがあるから…

大、好きッ………ポロポロポロポロッ

ちゃんと伝わったかな、

喋れてたかな、

分かんないけど……

愛、してるっ………ポロポロポロポロッ

ポロポロポロポロッ

"俺、も…"ポロポロ

伝わってた……

気持ちを、伝えられた……

愛してるで。ポロポロッ…

けどやっぱり、

大好きな彼からの気持ちが聞こえないことに変わりはなかった。

……ポロポロポロポロ

ギュッ《手繋》

?!

ほと、け……?

ッ………

ポロポロポロポロポロポロ…

辛い。

辛すぎる。

どないしたん💦《背中撫》

フリフリ《首振》

手を繋いだら、会話が出来ない。

何も、分からない。

ポロポロッ《手離》

"ごめんねっ、" ポロポロッ……

"ちょっと、出てくる…" ポロポロ

ポロポロポロポロッ《走》

ほとけ、?!

全部、怖い…

君の声が聴きたい。

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