主
主
主
主
主
主
主
主
いふside
今日は11月16日
彼氏であるほとけの誕生日や
メンバーとしてはプレゼントをあげたが、恋人としては何もできてへん
せっかくなら何かしたい
そう思い、ソファに座ってとるほとけの元へ向かう
いふ
いふ
ほとけの横にそっと腰を下ろす
ほとけ
いふ
ほとけ
いふ
ほとけ
いきなり本題を言い出すんが恥ずかしくて少しずつ言葉を紡いでいく
なんだか変に緊張して声が震えとる気がする
ほとけはそんな俺の様子を怪訝そうに見ている
いふ
いふ
ほとけ
いふ
ほとけ
少し考える素振りを見せるほとけ
真剣に悩んどるみたいや
ほとけ
いふ
その言葉にどういった意味があるんかはわからんが、 自分で言った以上とりあえずほとけの言う通りにする
いふ
ほとけ
いふ
俺がほとけの膝の上に乗った瞬間、ほとけが俺を包み込んだ
優しく抱きしめられたその感覚に体温が上昇する
俺の顔は今、間違いなく赤いやろう
いふ
ほとけ
そっと俺もほとけの背中に手を回す
いつもは抱きしめれても自分も抱きしめ返すんは抵抗があってできへんけど、 今日ぐらいは素直になることにした
いつもは愛を貰ってばっかやねんから、こう言う日ぐらいは返したい
一年に一回しかない特別の日やねんから
いふ
ほとけ
いふ
撫でられるんはなんか子供みたいで嫌やのに、 ほとけにされると何故か落ち着く
暖かくて優しさを感じる
これが惚れた弱みなんやろうか
ほとけ
いふ
ほとけ
目を細めながら嬉しそうにそう言うほとけ
それほどまでに俺を大切に想ってくれているんやと思うと、胸が高鳴る
いふ
ほとけ
ほとけ
優しくて甘い幸せな時間が続く
大好きな人とずっと一緒に居られる
その事実だけで、幸福感で満たされる
ほとけ
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
狭い浴槽内に二人
体が密着した形でただでさえ恥ずかしいのに、 ほとけと向かい合っとるから余計に恥ずかしい
別にお互いの裸を見たことないわけや無いけど、照れるもんは照れる
ほとけ
いふ
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
ここぞと揶揄ってくるほとけに腹が立つ
嫌やったけど、ほとけのためと思って一緒に風呂入るん承諾したんに…
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
ほとけside
いふ
僕が揶揄い過ぎたせいですっかり拗ねてしまったいふくん
流石にやり過ぎたと少し反省する
ほとけ
ほとけ
ほとけ
いふ
僕の言葉に目を大きく見開くいふくん
言ったこっちがなんだか照れくさくなってくる
ほとけ
いふ
いふ
ほとけ
いふ
ほとけ
あぁ、なんて彼は罪な人なんだ
かっこよくて、かわいくて、愛おしい
僕の誕生日だからって、がんばって恋人としてできることを考えてくれて、
そんなことしなくても僕にとってはいふくんと誕生日を祝えることが 何よりの幸せだと言うのに
そんなことをつゆ知らず、一生懸命僕に喜んでもらおうと努力する君が かわいくて仕方がない
僕にとってはいふくんと過ごせるこの時間が一番の誕生日プレゼントだ
なんて、本人には恥ずかしくて到底言えそうにないけど(笑)
ほとけ
いふ
ほとけ
二人ともシャンプーとコンディショナーを済ました
お互い髪を洗い終わり、あとは体を洗うだけとなった
いふ
ほとけ
いふ
いふくんの大きくて優しい手で背中を洗われる
いふ
一度はやってみたいと思っていたお互いの背中を洗うと言う行為
自分ではない手によって洗われている不思議な感覚を感じながら、 いふくんに身を任せる
最初は慣れなかったがだんだん慣れてきた
いふ
ほとけ
いふ
シャワーで体が洗い流されるとともに、 この時間が終わってしまうことに寂しさを覚える
お風呂という狭く音が反響しやすい密室内で恋人と二人
普段とは違う状況に新鮮さを感じる
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
今度は僕がいふくんの背中を洗う
大きな背中をボディソープを使いながらしっかりと洗っていく
ほとけ
いふ
鏡越しに真っ赤ないふくんの顔が見える
本人は見られていることに気づいていなさそうだ
まぁ、後ろからでもわかるほど耳まで赤いんだけどね
ほとけ
いふ
人の背中を洗うことなんてこれまでしたことがなかったため、 力加減がわからなかったので彼に聞いてみた
痛がってる様子もないし、本人も言っているし、 力加減は間違っていなかったみたいだ
ほとけ
いふ
ほとけ
シャワーの水音が浴室内を反響する
もうすぐこの特別な日が終わってしまう
彼と過ごせるだけで毎日が幸せだが、今日はより一層幸せだった
たくさんの人に僕の誕生日を祝ってもらえて、 何より愛するいふくんにこんな幸せな誕生日プレゼントを貰った
今日、世界で一番幸せなのは僕なのではないかと思うほど、 僕の心は喜びに満ちている
ほとけ
音を立ててシャワーを止める
ほとけ
いふ
こうして楽しいひとときは終わりを告げた
お風呂を上がり、髪も乾かし終わった
そして後は寝るだけとなった
ほとけ
いふ
ほとけ
ほとけ
布団の中に入りながら、寂しく思う
今日という日があまりにも楽しいものだったから、 終わってしまうのが悲しいのだ
特別な日が普通の日々に戻ってしまう
いふくんと過ごせるだけで、毎日が幸せだ
しかし、いつもは滅多に甘えてくれない彼が、 今日だけは甘えてくれる
明日からはまたツンデレな彼に戻ってしまう
それもそれで可愛いのだが、寂しいものがある
いふ
いふ
いふ
ほとけ
確かにそうだ
滅多にないからこそ、特別な日の大事さが増すんだ
小さな幸せは毎日感じられるが、大きな幸せはたまにだからこそいいんだ
毎日が誕生日だったら、それが日常となってしまう
そしたら特別さが薄れてしまって意味がない
ほとけ
ほとけ
いふ
布団の中で向かい合う形でいふくんを見つめる
サラサラな青い髪に透き通るような綺麗な目
そして対照的な真っ赤に染まった顔
かわいい以外の何者でもない
僕よりも年上で、身長も高い彼を可愛いと思うのはきっと それほどまでに僕がいふくんに心酔しているからだろう
ほとけ
いふ
手を横に伸ばし、君の髪に触れた
びっくりしたのか体をビクリと震わせている
しかしその直後嬉しそうに目を細めた
その姿を見て、頭を優しく撫で始めた
ほとけ
いふ
実は頭を撫でられるのが好きないふくん
普段はプライドからか、なかなか撫でさせてくれない彼だが 撫でた時に嬉しいそうな顔をしているから僕にはバレバレだ
本人は隠したいみたいだけどね
ほとけ
いふ
ほとけ
本当に僕は幸せものだ
こんなにかわいくて愛しい彼女に誕生日を祝ってもらえて
ほとけ
いふ
いふ
僕に優しくぎゅっと抱きつくいふくん
猫のように擦り付いてくる姿は、いつもの聡明さからは 想像がつかないほどのかわいさだ
ほとけ
いふ
こうして僕らは、眠りについた─────────
〜終〜
コメント
9件
初コメ失礼します。 くらげ様の文章力がすごすぎて、 圧巻でした(?)ほのぼのしてる雰囲気が可愛いです。尊敬します。フォロー失礼します。
やっぱりくらげさんの小説 神ってる……😭✨ こんな平和な話 うち書けないんですが!?w 尊敬します…!! あと、青くん 照れまくってんの好きです()