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ぱたん、
母
葛西 葵
図書館行ってた、とか言おうと 思ったけど、ギター背負って そんなことを言うのは無理だった。
母
葛西 葵
母
葛西 葵
学年1位でも、 親の理想を超えなければならない。
母
葛西 葵
クソ悔しい。
バンドやってると勉強時間取れない日も 多いし、今回は体調を崩して 授業に出ることができなくて。
だからって、絶対バンドは辞めない。
あいつらがいないと俺、 生きていけないから。
俺の母親は、父親からDVを受けて 離婚した。
小学校低学年の頃、母親が殴られているのを 見た時は吐き気がしたのを覚えている。
あの時のドアの隙間。
父
母
父親は何度も母親を殴った。
何故こんなことになったのかは、 当時の俺は全く分からなかった。
未だに分からない。
母
母親は、離婚してから 俺に高得点を要求するようになった。
恐らく、自分の未来が不安だからだ。
母親を不安にさせたくなくて、 ここまでずっと頑張ってきた。
今日ももう寝る時間だけど、勉強する。
勉強の後はギターの練習。
こんな生活してたら、 体調崩して当たり前だよな。
ジャッ、ジャカジャカ…ッ
葛西 葵
燈月さんを思い出して 試行錯誤しまくって、弦を弾く。
もう午前3時を回りそうだ。
ライブが迫っている時に 練習サボるとか自分が許せないから。
弾いて、弾いて、弾いて…
スマホのアラームに起こされる。
葛西 葵
あー、もう朝か。
ギター抱いたまま寝てた…
ギターをスタンドに立て、 これから朝ご飯を作る。
作ってくれる人なんていないから。
無理矢理瞼をこじ開け、 キッチンへと向かった。
放課後、スタジオ
天宮 夏稀
天宮 夏稀
夏稀さんの言う通り、明日はライブだ。
このバンドは小さなライブハウスで 定期的にライブをする。
伏見 燈月
葛西 葵
藤井 悠李
燈月さんはライブが終わった翌日、 必ずと言っていいほど体調を崩す。
伏見 燈月
天宮 夏稀
♫♪♬…
あれ、
なんか…ふわふわ、して…
これやばい、無理なやつ…
意識が手放され、 目の前がぼやけていく。
────…おい、!!
──あお…い、
葵!!
俺の背中を支える誰かの手に気付いた。
葛西 葵
伏見 燈月
その手の正体は、燈月さん。
藤井 悠李
天宮 夏稀
俺の顔を覗き込む3人。
葛西 葵
葛西 葵
本当に、直前まで体調はよかった。
天宮 夏稀
葛西 葵
伏見 燈月
藤井 悠李
葛西 葵
天宮 夏稀
天宮 夏稀
みんなの目から、 それが悪意ではなく 善意なことが分かった。
葛西 葵
家に帰ると、また勉強勉強。
それから逃げて、 こいつらと一緒に居たくて。
藤井 悠李
伏見 燈月
天宮 夏稀
葛西 葵
俺は隅の方に座る。
天宮 夏稀
ただただ、疎外感を感じた。
悪意なんて全くもってないこと、 分かってるのに。
自分のギターをそっと撫でながら、 練習している3人を眺めていた。
おかえりなさーい!!
今回は家庭環境が分かる回に してみました🙌🏻
果たしてライブはどうなるのか…
お楽しみに👀💗
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ ♡50