┈┈┈┈┈┈┈┈✧┈┈┈┈┈┈┈┈ 私たちはまた、最初に二人腰かけた場所で星を眺めていた。 でも今は...あの日の喜びとは程遠い状況になってしまっている。 さっきあの星の子にされたことだけではない。 なんとなく、狭間はもっと危機的状況に陥っていると私は感じている。 ─────まずは夜境にずっと言えていなかったことを伝えよう。
睡蘭
夜境......。ずっと私の心配をしてくれて本当にありがとう
私が口を開くと、夜境は真っ直ぐな瞳で私を見て聞いてくれた。
夜境
うん。睡蘭はすごく怖い思いをたくさんしてきたのなら、これからは僕がそれをできるだけ和らげてあげたいなって
夜境
睡蘭こそ、こんな僕を受け入れてくれてすごく感謝してる。僕はちゃんと力になれているのか分からないけど....。
ありがとう
ありがとう
夜境はなんて優しい星の子なんだろう。 近くに居てくれるだけですごく心強いし、もう寂しくもない。 そう伝えたら、夜境は目を細めて、よかったって笑ってくれた。 他のことも、もっとちゃんと伝えたほうがいいのだろうか。 狭間のことも──────...
夜境
そういえば、さっきの星の子が睡蘭の腕を掴んだとき空間が歪んだのはどういうことなのか知ってる?
睡蘭
あ........
悩んでいると、突然不意を突かれる質問をされ固まってしまった。
夜境
あ、いや、答えたくなかったら全然大丈夫なんだけど......僕も何か手伝いたいから、教えてほしいな
睡蘭
...うん、大丈夫だよ。...あのときの歪みは、闇の力で私の権限を奪おうとしたときに起きた一時的なものだと思う。あの星の子も諦めていたし、たぶん狭間に大きな影響は出ていないはず
言い終えたところで、無意識に嘘をついていたことに気がついた。 顔に出ないように意識しながら、自分の愚かさを感じる。脳がじわじわと悲観的思考に侵されていく。
夜境
そっか、よかった........
そうして隠し事を抱えたまま、しばらく平穏な日々が続いた。