サッカー部に関わったらいじめられた

初めて瑠愛に会ったのは、そこまで昔のことではない

去年の話だ

ドサドサドサッ

人気のない廊下

初対面は、瑠愛にとっては最悪だったのかもしれない

そんな皮肉を並べたこともある

俺にとって一年の女なんかとペラペラ喋る理由なんてなかった

慌てる瑠愛の後ろには人影があった

そいつらが元凶なことくらい用意に想像がつく

今となっても馴れ馴れしい奴だったとはつくづく思う

普通だったらこんなことしない俺だが、今ばかりは無意識に

コイツに手を貸していた

どんな奴も味方につける能力を、瑠愛は持ってるらしい

どこか下を向いて荷物を持ち直すと、彼女ふわりと笑みを浮かべた

変なやつなのは確かだった

でもどこかそんな意味わからないところに

彼女の笑った顔に

惹かれていたのかもしれない

次の日

放課後

教室

私はまたもやピンチに陥っていた

今日は提出のはずの振り返りシートを書くのを忘れてた

しかもそれは一ヶ月くらい前にやった単元の振り返り

結論から言うと覚えてない

二人を笑顔で部活に送った後に起こった悲劇

誰かに見せてもらうという選択肢は抹消された

全力で考えてみるけど、先生が最近の映画を語ってた所しか思い浮かばない

自身有りげな感じに私を見ているかと思われていた彼が

少し恥ずかしそうに下を向いていて

先生の説明はとてもわかりやすかったです

人の意見も聞くことができたし、自分なりにも成長できたと思います

これからもこのような形で真面目に授業に望み

自分の成長に繋げたいと思います

職員室

私がそう答えると、千切は少し考え込む