この作品はいかがでしたか?
1,266
この作品はいかがでしたか?
1,266
コメント
9件
いやガチの天才だ…
めっちゃ泣いちゃいました…ブクマとフォロー失礼します!!
うわぁぁ、好きですぅ…もうあなたプロですよ(?)ブクマ失礼します!
さところ ころじぇる要素あり
腐注意 地雷さん回れ右 感動系(多分)、バッドエンドです めちゃめちゃ急展開
無言ブクマ❌ 通報❌ 何でも大丈夫な方向け 本人様とは一切関係ありません
※少し長めになっています
カタカタ、カタ、カタカタカタ、、、
僕の名前は青
社会人1年生
この間ここで働き始めた新人
今は午前11時、絶賛仕事中です☆
青
あくびをして、手元にあった コーヒーを飲む
僕の仕事三昧の毎日は、 とっても楽しかった
午後頃、 高校から仲の良かったの橙くんと お昼を食べに行く
高校は同じで、大学は違うけど、 偶然にも同じ会社で再開した
橙
青
橙
そして僕にとって橙くんは、 大切な友人だった
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
この話は、 高校時代の夏の恋を描いた物語だ。
夏の終わる日にて、僕らはバス停で
青
桃
青
桃
青
桃
桃
青
桃
青
青
青
桃
僕の親友の桃くん
彼は入学して間もない時にできた友達
一人でいた僕に声をかけてくれて 仲良くなった
でも桃くんはイケメンでイケボで かっこよくてかわいくて優しくて 運動神経が良くて成績良くて 性格が良くてそれに…(以下略)
とりあえず、男女問わず人気のある、漫画に出てくるような人物だった
桃
桃くんが、大きく広がる春空を仰ぐ
青
桃
青
桃
ニカッと笑う桃くんの顔が眩しくて…
青
青
桃
僕は「大好き」と言って、 桃くんに抱きつくという なんとも言えぬ癖があった
勿論恋愛的な意味じゃなくて、 "友達"という意味で
橙
高い位置から、 僕たちとは少しイントネーションの 違う挨拶が聞こえてくる
桃
青
橙
青
橙
僕は橙くんに言われて周りを見渡すと 僕たちの方を見て目をそらす 人達が何人もいる
そして好奇心でテストをしてみる
青
桃
橙
青
桃
桃
そう言って僕の頭を撫でてくれる
橙
獣のような怖い目を光らせる人 腐女子なのかキラキラした目で見る人 引いたような目で見る人
青
橙
桃
青
桃
橙
青
こんな呑気な会話から、 僕たちの学校生活がスタートする
橙くんの言う通り、僕と桃くんの距離は近いかもしれないけど
特に気にしてはいなかった
((放課後))
桃
青
桃
黒板を消していた僕から黒板消しを 奪って、高いところを消してくれる
青
高いところといいつつ、 僕も余裕で届く
桃
青
桃
かなちゃん(?)
青
かなちゃん(?)
赤面…してる?
青
かなちゃん(?)
青
青
桃
モジモジした様子のかなちゃん(?)
短く返事をした桃くんを見て、 廊下に出る
かなちゃん(?)
青
かなちゃん(?)
青
かなちゃん(?)
かなちゃん(?)
青
青
かなちゃん(?)
かなちゃん(?)
青
かなちゃん(?)
青
確かに僕は女の子が好きで、 かなちゃんは引っ込み思案でも すごく人気のある美少女だ
でもなんでだろう
どうしても桃くんの笑顔と、 抱きついた時に鼻をくすぐる 桃くんの優しい匂いが脳裏によぎる
青
頭がぐるぐるする
このこと付き合ったら、 きっと楽しいだろう
しかもすごくかわいい
かなちゃん(?)
あぁ、照れ顔可愛いな
僕は口を開き、 横に少し長い口の形にする
桃
黒板が終わったのか、教室のドアからひょこっと僕たちの方を覗く
かなちゃん(?)
桃
桃
青
桃
かなちゃん(?)
桃
桃くんはやんちゃな笑顔を僕に向けた
青
かなちゃん(?)
桃
かなちゃん(?)
桃
桃くんが少し低い声でそう言うと、
突然僕の方に寄ってくる
よってきたと思ったら、 背中に温もりを感じる
桃
バッグハグからのイケボ
ずるい
青
かなちゃん(?)
かなちゃん(?)
青
僕は慌てて否定する
桃
青
桃
青
かなちゃん(?)
タッタッタッ
かなちゃん帰っちゃった
そんなことはよそに、 バッグハグされている腕を剥がす
青
桃
冗談なのか、本気なのか…
僕は動揺を隠すのに必死だった
だって、心臓の音がうるさいから!
そこでいい案を思いつく
青
大きく息を吸って…
青
そう叫んだ
橙
隣のクラスから橙くんが顔を出す
桃
橙
青
桃
橙
橙
青
橙
桃
青
青
橙
桃
3人で笑い合い、ゲームをしに 桃くん家へ向かった
桃
青
橙
この場面いらないね By主
((翌朝))
桃
橙
青
朝3人が合流すると 全員必ずこの一言を言う
橙
青
橙
慣れた手つきで、 軽々とと橙くんが僕をおんぶする
桃
橙
橙
青
桃
僕は橙くんの背中で寝て、 桃くんは橙くんの横であくび、 橙くんも大きなあくびをする
これがいつもの恒例行事
バス停です(((圧
桃
青
橙
青
橙くんの背中から降りる
それと同時に、バスが来る
ここのバス停、晴れている時に ベンチに座って空を見ると、 陽の光が綺麗に見える
───夏の午後限定で
桃
青
そう言って僕は、慌ててバスに乗った
桃
橙
青
桃
青
橙
寂しそうな顔を隠しきれていない 橙くんだけど、彼は笑う
桃
青
橙
青
桃
橙
青
桃
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
この春は、笑いあったな
たっくさん笑ったな
そんなことを思った7月下旬
僕の季節の本番はこれからだった
桃
青
夏休み中の今、 どうして学校にいるかって?
それはもちろん補習☆
じゃなくて!
夏休み中の臨時委員会だからね!
青
桃
青
桃
桃
青
結局あの「好き」っていう 桃くんの言葉は何事も無かったように 2人の記憶から抜け落ちていた。
今でも癖で抱きつくし 大好きって言うし、 双方気にする様子もない
桃
青
青
※ここから急展開です
桃
青
桃くんはチョコミントの棒付きアイス
僕は梨のかき氷みたいな アイスみたいなかき氷みたいな… (伝われ)
青
桃
青
ここのベンチに座ると、 自然と気持ちが落ち着く
アイスを食べ終わった僕は、カップを ベンチに置くと、目を瞑って上を見る
…日差しが上手い具合にあたって 気持ちがいい
青
大きく息を吐く
桃
桃くんの尖った大声が聞こえる
僕が目を開けた時には もう遅かったみたいで
桃
あぁ、不運だ
僕は動けなかった
ただただニコニコしながら 僕の方を見る、 横たわった血だらけの君
ザワザワ ザワザワ ザワザワ
事故を起こした運転手
青
僕は急いで電話をかけ、情報を伝える
事故を起こした運転手
僕が気がついた時は既に 桃くんは気を失っていた
青
青
青
桃
気を失ったはずの桃くんが、 少し声を出す
桃
青
桃
桃
青
出血量もすごい
だって、ベンチの方に車が突進。 手前に座っていた僕を庇って…
桃
桃
青
桃
桃
青
僕は鼻をすすり、泣くのを辞める
すると、遠くの方から聞き覚えのある声が聞こえる
ピーポーピーポー🚓🚨🚑
そうして僕達は、救急車に乗り、 病院に行った
僕達が病院に着いてから、 何時間経ったのだろうか
いや、体内時計が遅いのか
医者
手術室の前の椅子に座っていた僕に、 老いた医者が近づいてくる
あぁ…
みんな、予想できるよね
青
僕は、泣かないように聞いた
医者
青
だめ、だめだよ…
泣いちゃいけないってわかってるのに 桃くんが好きって言ってくれた、 無邪気なままの僕でいたいのに
大粒の涙が止まらない
医者
青
桃くんの両親は、夜勤の多い 大企業に勤めていると 聞いたことがあった
桃くんに迷惑をかけないために、 別々で暮らしているとも聞いた
そんなことはどうでも良くて…
さとまま、さとぱぱ
いつの間にかここに来ていた 桃くんの親
声を上げて桃くんの両親が医者に聞く
医者
さとまま、さとぱぱ
さとまま、さとぱぱ
青
さとまま、さとぱぱ
青
青
青
青
僕は深々と頭を下げる
さとまま、さとぱぱ
青
さとまま、さとぱぱ
さとまま、さとぱぱ
さとまま、さとぱぱ
青
さとまま、さとぱぱ
さとまま、さとぱぱ
なでなで
青
桃くんのお父さんの手は、 大きくてやさしくて──
まるで桃くんの手のようだった
微かに香る香りも、 全て桃くんのものに似ていた
青
さとまま、さとぱぱ
青
青
やっと笑えた
さとまま、さとぱぱ
さとまま、さとぱぱ
さとまま、さとぱぱ
青
さとまま、さとぱぱ
さとまま、さとぱぱ
さとまま、さとぱぱ
ご両親は軽い足取りだった。
でも、肩には重い荷が 乗っているようにも見えた
青
そう小さく呟き、家に帰った
家に帰り、 ご飯を食べ、 お風呂に入り、 桃くんのことを思い出す前に寝る
そして翌日の午後、 桃くんの家に向かう
インターホンを鳴らすと、 お父さんが出てくれた
青
そして中に入る
さとまま、さとぱぱ
お父さんはそう言って、 僕に白い封筒を手渡した
さとまま、さとぱぱ
さとまま、さとぱぱ
青
そうして僕は、封を切る
中には1枚の手紙がはいっている
長々と綴られた文字は、 確かに桃くんの字だったけど、
少し幼くも見えた
青
青
さとまま、さとぱぱ
さとまま、さとぱぱ
青
そう言って僕は、 丁寧に手紙を開いた
青へ
この手紙を読んでいる青は、きっと泣いているんじゃないかと思います。
だってこの手紙は、俺が青を庇って死んだ時だけに渡される手紙だから。
俺は、お前の笑顔が大好きだから、絶対にこの手紙を読んでいる時は泣かないでください。1人でニマニマして笑ってるのも怖いから、それはそれでやめてね笑
そして本題かな。 俺はね、青を庇って死んだことを後悔してない。だって俺は、病気を中三の頃から患ってたから。余命宣告もされてて、普通に過ごす分には問題ないけど突然死んじゃうことがある。宣告された年齢は高校三年生。 もう死んでたら怖いなぁ笑 今まで言えなくてごめん。言ってるかもしれないけど。
青は、まっすぐ前を見て生きて。 自分が死ねばよかったなんて思っちゃダメ。俺が許さない。
いつ渡されるかも、渡さないかもしれない手紙だけど、ここに俺の気持ちを書き留めました。
そして最後に、
青のことが好きです。 付き合ってください。
2020 August . Thirty-second.
青
僕は泣かなかった
桃くんのお願いだから
さとまま、さとぱぱ
青
さとまま、さとぱぱ
青
青
さとまま、さとぱぱ
青
さとまま、さとぱぱ
屈託のない優しい笑顔のお父さん
青
お父さんのおかげで、 元気が貰えます
そんなことがいつ口からこぼれても おかしくないくらい、 強く思っていた
お父さんと別れ、 荷物を持って家に帰ってきた
桃くんの制服、文房具、雑貨など…
諸々持たせてもらった
青
僕は、桃くんの最後の言葉を思い出す
((救急車内にて〜回想〜))
青
僕はあの時パニックになって、 名前を呪文のように唱え続けていた
青
動く様子のない綺麗な寝顔
まだ暖かい大きな手
桃
青
辛そうに低い声を出してくれたことが 嬉しくて、
桃
青
桃
青
作り笑いって難しいんだな
桃
桃
青
青
青
寂しそうに笑顔を作る桃くんの手を ぎゅっと握る
桃
桃
今までで1番眩しい笑顔を僕だけにみせてくれた君は、また意識を無くしてしまった
青
残念ながら僕たちの願いは叶うことはなく、
桃くんは僕の前から姿を消した
「大好きだよ」
これが最後の言葉だった
緊急手術も失敗に終わり、 あっけなく死んでしまった君
青
青
好きの気持ちに気がついたのは、 桃くんが告白してくれた時だった
それまではただの友達だと 思ってたけど
実は奥底に眠る恋愛感情を 呼び覚ましてくれた
青
僕は、一年の宿泊学習の時の ツーショットを眺めて言う
桃
背後から、君はそう呟いてくれた 気がした
橙
橙
青
青
ズルズル ズルズル
橙
うどんをすする手を止めた 橙くんが言う
青
君がいなくなった日、
8月32日なんだから。
僕たちが大切にしていた夏。
たった一度しかやって来ない、 17回目の夏。
君の手紙に綴られた 「August . Thirty-second.」
という滑らかな筆記体
8月32日は、 僕たちにとって大事な日だ。
ありがとう、夏。
ありがとう、桃くん。
夏の終わる日にて、僕らはバス停で
命の駆け引きをしていました。
𝑒𝑛𝑑.
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
青
桃
橙
主
青
桃
橙
青