9月1日(🐇×💎)

十分に晴れた天気の日

これでもかと言うほどに痛い視線

誰も、話しかけてなんかくれない。 声をかけても返事なんて返してくれない。

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

僕を置いて逃げるように歩いて行った2人

...楽しそうだったな、

ねぇ、教えて。 僕、何か悪いことしたかな、

ここから離れよう、ここは 僕の居場所じゃない、

教室に戻ろうとした時、後ろから 僕の名前を呼んだ君。

名前を呼ばれるなんて、久しぶりでさ、 つい、振り返っちゃったよ。

7月1日 親友2人に避けられた。 周りは相変わらず僕を無視した。 いむくんが"またね"だってさ、

翌日、クラスメイトの1人が 僕に話しかけてきた。

あぁ、聞きたくなかったな。

続けて話すクラスメイトを軽く無視して 彼の方をちらりと見た。

それに気づいたのか、僕の方に 来て、...

少しでも助けてくれるって思った。

そんな現実、叶うはずが無かった。

僕は教室を飛び出した。 ここに居たら、壊れてしまうから。

廊下に貼られたポスターには 「廊下走るな」と書かれてある。

初めて気づいた。 ポスターって意味無いんやな。

あれ、僕、泣いてるの？

違う、泣いてなんか...

...何となく入ったロッカー室。

ここなら誰もいない。 迷惑掛けることなんてないから。

まろが居なくなって少しした後、 君が話し出した。

隠れてるのバレとるやんけ。

「事情がある」「味方」「大好き」 「助ける」「待ってて」

いつもなら「なんやそれ」って 笑い飛ばしてるはずの言葉。

今の僕には行き過ぎてるくらい 心に届いた。

折角泣き止んだんに、君のせいやよ。

7月2日 状況が悪くなった。 居場所が無くなった。 逃げてしまった。 君に泣かされてしまった。

ﾋﾟﾋﾟｯﾋﾟﾋﾟｯ...(アラーム)

土曜日の朝、中々目が開けられない。

無視されることは無い。 少しのんびりして過ごすか。

ベッドに放り投げられたスマホを 手に取り、LINEを開く。

「いれいす」「ないこ」「りうら」 「悠佑」のLINEが無くなっている。

7月3日 休みだったからのんびりと過ごした。 グルラと個人LINEが消えていた。 ブロックされてしまった。 やっぱりつらいな。 僕も、人間だから。

7月4日 お母さんにも嫌われた。 保健室登校が許された。 それでも、やっぱり。 行きたくないな。

保健室の先生は凄く暖かかった。

僕に気を使って保健室で1人にしてくれた

けど、色んな迷惑ばかりかけてしまう。

流石に不登校は許されへんし、 休むとか、早退とか、そういう事は…

とにかく僕は昨日に願うだけ。 明日になんか期待しない。

7月21日 保健室登校は前と比べたら楽で、 先生も優しい。 でもこれ以上迷惑は掛けられない。 不登校でもええのかな。 明日なんて来なければええのにな。

今日は、今日だけは、教室に来た。

もしかしたら状況が変わっているかも。

駄目だ。もう、無理や。

自殺…、転校…、？

…みんな、僕に消えて欲しかったん、？

教室に入った瞬間、色んな事で 頭がくらくらして、…

呼吸が荒くなった。

そんな僕を気にせず、先生は話を進めた。

7月22日 明日から夏休みらしい。 今年は祭りとか、6人で行けないな。 もう考えるのは辞めよう、 苦しくなるだけだ。

「しょうちゃん」

「今日暇？」

「少しお出かけしない？」

朝から鳴る3件の通知。

...君と会うのはなんだか気まずい。

誘ってくれたんに、ごめん。

7月29日 君からお出かけに誘われた。 でも、君と会いたくなくて。 既読無視をした。 ごめんな、ほんまに。

8月16日。母さんの誕生日。

お手紙とネックレス。 渡したかったんだ。

「大好き」そう書いた手紙を ビリビリに破られて捨てられてしまった。

紙切れか、...手書きじゃ伝わらないよな。

8月16日 お母さんの誕生日。 ごめんな、いい子で居られへんくて。 大好きやよ。

少しお散歩しようと思って、 外に出た。

やっぱり空は青い。 ...綺麗やな。

ｶﾞﾂｯ

少しの段差に躓いて転んでしまった。 本当に運が悪い

地面に座る僕は醜く見えた。

8月27日 散歩に行った。 転けてしまって、...運が悪い。 でも、決心が着いた。 僕は...ーーー。

8月31日 君から沢山のLINEが来たの。 心配してくれてる。 君だけが。 でもごめん。もう遅いの。 明日で全て終わらせる。 全部、全部...捨ててやる。

今日くらいは、せめて、明るく居よう。

みんなが笑えるように、...

...大好きやよ。

「初兎ちゃん、ごめんね。」

「本当にごめん、」

「初兎ちゃん、今どこ？」

「駄目だよ、早まらないで。」

「9月1日だからって駄目だからね。」

「自殺とか、許さないから。」

9月1日 今日が最後。 母さん、どう思うかな、 みんな、どう思うかな、 僕、明日が嫌いやから。 明日を無くしたんよ。 僕はもう起きないし、 歌うこともない。 それに、君と話すことも出来ない。 りうちゃん、ないちゃん、ごめんな。 まろちゃん、僕のためにありがとう。 悠くん、大好きやよ。 いむくん、君と... 笑いたかったな。

後戻り出来たのかもな。

でも疲れた。 ...ここに居る理由が欲しかった。

数年後

愛してるっ！