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僕の道

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僕の道

1 - 僕の道

♥

222

2021年12月30日

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ビピピとスマホのアラームが設定した時間になる

窓を閉めカーテンを閉じ外との関係を遮断している僕には朝か夜かなんてわからない

……

僕は汚い部屋の中

その中でも小綺麗なベットの上で目を開き

ゆっくりとアラームを消した

アラームを止めるも段々意識が覚め

この部屋の汚さ

自分の空虚感

この二つを痛い程痛感する

ア''ァ''…

ヴんっ…

僕は軽く咳払いをし

ゴミを避けながらパソコンの元えと向かう

パソコンを開き届いているメッセージを見る

「このお話を読み感動しました! ぜひ続きを読みたいですがオアさんの体を第1に考えて欲しいです!!!」

「このお話を読んでリアルで泣きました!! 語彙力が合って凄いですね!」

「このお話で出てくる恋はまさに理想の恋ですよね!!!私もこんな恋をしてみたいです!」

……

これは一つ一つ違う投稿に送られたコメント

僕は数年前から小説をつくり、書き、投稿する

これを繰り返すうちにまぁまぁの人に認知をしてもらっていた

僕は認知をしてもらっていた

いたのだ

なのに

約半年前から投稿を辞めた

いや

話をつくらなくなった

なぜつくらなくなったのかは簡単なこと

勉学が疎かになってしまったから

家庭環境が悪かったから

この2つが合ったからつくる事ができなくなった

大した理由じゃないと思われそうだが凡人である僕からすると一大事だ

だから家を出て大学の負担も自分で負った

…のだが

凡人で何も取り柄のない僕はこの広い世界の道を辿るには数々の試練があった

勉強とバイトを両立し愛想振りまくのは中々に辛いことだ

あれ…レポートはどこだろ……

僕は医療系の仕事に就かなければいけない

その為専門学校に通っている

主に精神科医を目指している

自分の心もボロボロなのに…

人をどうこう言える立場になれんのかよ…

ふぅ…

あれからレポートを見つけ出し

明日提出のレポートを終わらせ

講義で出てきたものの復習

あー……

なんだっけ?

ん〜……

あっ思い出した今日カフェに行くんじゃん

あ〜…

待ち合わせ時間5分前じゃん…

そんな事を考えているとスマホが震える

彼からの連絡だろう

おっビンゴ

案の定彼からの連絡だった

「はよこいドブス」

久しぶりに聞いたよドブスって…

はぁ…

準備しよ

遅いぞドブス

やめろて

その前に言うことはないのか?

ドブス

あ〜ごめんって

遅れてさ〜せんした

ドブス

このイケメンになんて事を言うんだッッッ!?

うっせぇよドブス

アホ

マヌケ

ごめんて

許さん

んじゃパフェ奢る

許すとでも?

クレープ?

許そう

何しにカフェに来てんだよ

知らんがな

せめてパフェにあるものをねだれ

んじゃこの土地

買えるかそんなん

あ〜はいはいんじゃメロンソーダで手を打とう

それが人にものを頼む態度が

そ〜だ

メロンソーダだけに?

やかましいわ

とまぁそんな会話をしながら彼の前の席に座る

彼は俺がまだ小説を書いてた時からの友人…

いやネッ友か?

彼が俺の小説が好きになってくれたのと同時に僕は彼の雑誌を買い好きになった

それでとんとん拍子に今にいたる

彼は今売れっ子俳優に登り詰めている

それに対し僕はネット界から足を洗い今じゃただの凡人

……

俺コーヒーな

んじゃメロンソーダ…

……

はぁぁぁぁぁ…

どしたどした

彼女に振られたか?

年齢=彼女いない歴にそれ言うか?

てか知ってるだろお前

知らない内にできたかなって

てか青春をせい

大学生だろ?

大学生はほぼ大人だろ

黙れ小僧

大人になったら大学生はガキと思うんだぞ

いや俺の年齢を知ってるからそう思うだけだろ

三十路超えても通う人は通うぞ

んじゃお前がガキと言うだけで

いや今19だし

青春をしろ

青春は中学から高校までだろ

俺も高校に戻りたい

確か高卒なんだっけ?

高卒で売れっ子なんだ

なんだお前高卒をバカにすんのか

いやしないしない

ただね…

夢に向かう少年は見てて心地よいな

やめろよ俺のが歳上だぞ☆

そうかじじい

おい表出ろや

ごめんて

店員

お待たせしましたー

店員

こちらコです

店員

そしてメロンです

店員

ごゆっくりー

僕と彼は口をあんぐり開けた

メロンだって

コとも言ってたな…

最近の子は省略し過ぎじゃない?

ま?

いやそれも普通はわからんだろ

あとたまに分からなくなるからやめて

り☆

だからやめろよぉ

ごめんごめんw

はぁ…

僕は一口メロンソーダを口に含む

口に含め飲み込むが若干口の中がピリピリする

あまりにピリピリするので舌を出した

舌を出すな舌を

るっさいピリピリすんだよ

炭酸はそういうもんだ

だから出してんだよ

や〜い炭酸弱いでや〜んの

小学生でももっとおかしい所を指摘するでしょ

そだな

そして彼はコーヒーを口に含んだ

彼はコーヒーを飲んでいるだけと言うのに絵になるような見た目に少しイラついた

なぁ…

珍しく真面目な表情になる彼に少しビックリする

どした?

俺はストローを甘噛みしながら聞き返した

小説はもう書かねぇの?

うん

僕は一瞬の躊躇なく答えた

てか毎回それ聞くじゃん

そんなに僕の小説読みたいの?

彼は毎回この事を聞いてくる

もう小説を書かないのか

それに僕がいつも通り返すといつものふざけ顔に戻る

だが

お前さいつまで保留にしてんの?

は?

僕が何を保留にしてんのさ

お前俺にはもう小説をやめたとか言うけどさ

他のファンの人に言ったのかよ

言ってないけど…

お前それ酷いと思わねぇの?

ずっと待ってる人によ

……

別にお前を責めたいわけじゃねぇんだわ

じゃあなに…

やめるんならちゃんと言ってやれよ

なんのお無沙汰もなく待ち続けるのはまぁまぁキツイからな

……

けどっ

やらなくちゃ…

……

お前の人生なんだからお前のやりたいようにやれば?

お前このまま就職してもクソみたいな生活が待ってるだろうし

それなら楽しい仕事をして生活が少しカツカツになる方が良くね?

まぁ俺の事じゃないから強調しないけど〜

……

彼は荷物持って立ち上がり

僕の頭に手を置き

お前はお前の道を進め

自由に生きな

そう言って彼は1歩踏み出してそのまま店を出た

……

帰ろ…

店を出た

お会計は彼が済ませていたとの事だ

帰っていた時の記憶がない

……

彼に言われた事なんてわかってる

わかってるっ…

でもわかんないよ

どんな道を進めば一人前の小説家になれるかも

普通の大学生になれるのかも

普通の人になれるのかも

……

「ピンポン」

この静かな部屋に音が鳴り響いた

呼び鈴の音

何か頼んだっけ…

俺は玄関に向かった

なに…

ん〜?

なんとなく

さっき会ってたじゃん…

まぁ一様荷物置いてきた

今俺は俳優の俺じゃなくて

オアさんのファンとして来てるからな

は?

なにさっきまでは俳優として接してたの?

あれは俺個人として

今はファンとして来てんから

だから何言って…

とりま入らせろ

汚いから

外よりはマシだろ

いやここの方がまだ…

えっ

うわ汚っ

押し切られた…

彼は僕を徐々に押してこの部屋に来た

普通にここまで来る道にゴミは沢山あった

綺麗好きの彼は途中で帰ると思ったんだけど…

だから汚いって言ったじゃん

んじゃ掃除すんか

はぁ?

こんな所にいたらそりゃあ気が滅入るわな

ほら掃除すんぞ

え…

やだよ…

いいからやんぞ〜

俺の腕を掴みぶんぶんと上下に揺らす

これ以上揺らされると骨が心配になってくるし…

わったよ〜…

よっしゃ

どこここ

お前の部屋

部屋掃除を了承して数時間でこの綺麗さを取り戻した

ほぼ彼が片付けたのだが

なにお前…

いや憧れの人の部屋を探索するのは楽しかった

えっまだファンなの?

えっそうだけど?

一途だねぇ…

俺のだらしないとこ見てもう興味ないかと

なかったらここまでしてません〜

本当になに…

とりま数日ここに住む

彼はふんすっと言う効果音が似合う表情をする

だがそれに僕は唖然とした

そんなに口を開けたら顎外れんぞ

まてまてまてまて

知らんのだけど?

まぁ今言ったからな

やだ?

うん

えっ

まさか断られるのんて思ってなかった

うん

うわ自意識過剰じゃん

どうしたらそんなに自尊心高められんだよ羨ましい

もしかして今まで女に断られた事ないの?

うん

このヤ○チ○が!

あれ口悪くね?

ごめん言い過ぎた

言い過ぎたのレベル高い

傷ついた…

てことで数日住むから

俺の部屋よりお前の家の方が絶対良いだろ

うん

なんならマンションの上の方全部買ったし

このクソボンボンがよ

なぜそんなに口悪くなんの???

落ち着け?

お前いつか墓穴掘るぞ?

……

とりま座れ

俺は彼に肩を捕まれベットに強制的に座らされた

すると彼は近くにある椅子を持ってきて俺の方を向き座った

……

なに…

それは何に対して?

どうして住むの…

お前の友人としてほっとけなかったし

ファンとして小説をもっと書いて欲しかった

後者の意見は自分の願望じゃん…

まぁそうだな

でも作者も書きたがってのを知ったらそりゃあ自分の意思も伝えんだろ

……

ほら黙った

お前小説書きたいんだろ?

でもちゃんとした生き方が分からないから金の稼げる医療関係につきたい

しかも人の考えてる事がわかる精神科医になりたい

違うか?

……

言わねぇとわかんねぇよ

っ……

そうだよ!!!

何も違わない!

全くその通りだよ!

僕は小説を書きたい!

けど小説だけで生きていけるのは本の一握りの選ばれた人だけ!!

小説も他の仕事も両立するなんて僕みたいな凡人には不可能!!!

しかももう小説を書くのが疲れてきたっ…!

どんなに頑張ってもすぐに見放されるっ!!

昔の方が良かったってっ…

今のはなんか嫌だって…

そんな事言われて書きたくないのにっ…

けど…

小説をつくって書きたいっ……

俺は気づくと彼の服を両手で強く掴み

大粒の涙を流していた

そうすると彼は僕の頭に手を乗せて

誰だって最初はちっぽけだよ

どんなに大掛かりで大変な事で居てくれても

幼稚な事で離れていく

でもその中でも残ってくれる人はいる

必ずいるいるもんだ

だからその人達を徐々に増やせばいい

その努力を最後まで成し遂げられるのが一握りなだけ

皆一人一人比べられない程の良さを持ってんだよ

っ……

僕は彼の服をゆっくり離し

膝から崩れ落ちた

その僕に彼は泣き止むまで抱き締めて

優しく頭を撫でてくれた

うむ…

どした〜?

この続きどうしよう…

ん〜?

俺はあれからすぐにネットに小説を出す訳ではなく

アナログで物語を書き桃君に見せている

桃くんは今ベットに座り僕の書いた小説を読んでいる状態で

あっ待って今見たらダメじゃん

いいじゃんちょっとくらい

アドバイスを渡すって事は内容を把握しなくちゃいけないべ?

まぁそうだね

そんでそれは何話先の話?

だいたい3話かな?

うんアドバイスできない☆

3話くらいいいじゃんさ〜

小説での3話ってかなり先だぞ?

俺の読むスピード舐めるのよ?

桃君は読むスピード遅いよ…

もっと速く読めるようにしなよ

いやペラペラ捲るだけで読めるお前とは比べんな

そういうのカメラアイって言うんだとよ

なにそれ

内容を見るんじゃなくて写真を撮ったみたいにその見たものを記憶出来るやつ

お前そうだろ

う〜ん

多分?

うん俺には無理☆

てか桃君自分の家に帰らないの?

えっなんで?

だって僕もう小説書けるし…

桃くんのやりたかった事もう終わったじゃん

まぁそうだな

けどまぁ…

彼はベットに大の字で寝そべり

居心地が良いのが悪い

またそんな事言って…

絶対桃くんの家の方が豪華だし満喫できるでしょ

いやお前がいないとつまらんだろ

はっ

う〜んっ!

桃くんはベットから立ち背を伸ばして

好きな人といるのが1番居心地良いんだよ

んじゃ仕事行ってくる〜

桃君はにかっとした笑顔を僕に見せたあと

僕に背を向けてこの部屋を出た

……

っ……!??

桃君が部屋を出てから数秒してから顔が一気に熱くなる

好きってどういう事?

友情的な意味?

それとも好きな作家さんな意味?

それとも…

ってなに僕考えてんの!?

同棲なのにそんな訳ないじゃん!?

けど桃君のたまにそういう…

ってまてまてまてまて!!!?

あぁもうっ…!

なんなんだよっ!!?

❦ℯꫛᎴ❧

道はつくるもの

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みっさんが作るのどれもまじ好きだなぁぁ(覚えているかい?)

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