零桜

がやども（失礼）が帰り、今はこさめと2人だけ。

これは本心。勿論疲れたのもほんと。 でも、また六人で何かしたいなって思ってるから。

こさめの屈託のない笑顔が相変わらず眩しい。 そうだ、そういえばこんな風に笑う子だったな。

…なんどもその笑顔に救われたんだっけ。

明るくて太陽みたいで、かと思えば雨のようで。 心を潤してくれる、天気雨みたいな子。

…沈黙。

え、なに、俺なんか変な事言った！？ なんで黙るの、！？！？

少し不安になりこさめの顔を覗き込む。

こさめは急いで顔を上げて距離を取る。 そんな大袈裟な……w…大袈裟なだけだよな……？？？

どゆこと？？え、俺がおかしいのこれ？？？

こさめの顔も若干赤いし、体調が悪いのか、？ そしたら帰らせたほうが良いだろな…

いきなり耳をつんざくような 大声が病室内に響き渡る。

やっぱ明らかに挙動がおかしい。

小さくつぶやき考えるが、心当たりがない。

何その棒読み…

こさめの行動に理解が追いつかない。 な、なにがしたいん、

小声で何か言っていた気がしたが、 上手く聞き取れなかった。

俺は言われるがままに外に来た、が。 未だこさめがなにがしたいか分からない。

あまりにも急である。

そんなさも不思議かのような目をするんじゃない…

確かにリハビリで軽い運動はしたほうが いいとは言われたけど！！

や り た く な い ！！（切実）

なんでこんな事にぃっ……！！

〜しばらくして〜

物 凄 く 体 力 が 落 ち て い る ！！！ こんなに走れないとかっ……

こさめの返しが賢いっ……（泣）

なんだろ、悪寒が……

いやぁぁぁぁぁぁぁあ

帰り道、結局俺はこさめに流され 軽く走りながら帰路についていた。

こんな情けない男がいてたまるか…（泣）

またもや急な問いかけ だけど、なんだか既視感がある。

あれ、そういえばこの会話ってー…

『うるさいなぁ…w』

面白がってこさめを見ると

ーこさめは頭を抱えてしゃがんでいた。

…これ、知ってる。

前の……っ前も、こさめとハモった時だった。 ……昔の記憶と似たような状況で。

昔と同じ言葉で。

頭が割れそうな痛み。

こさめの知らない、思い出せない記憶。

瞬間的な痛み。

…こさめは、昔と同じ何かが引き金で、 頭痛と共に、昔の記憶が掘り起こされる、？

でも、不完全で、思い出せはしない。

断片的な記憶。

なんだか、恐ろしい物に触れてる気分。

『後は、時間が教えてくれるよ』

脳裏に彼の声が蘇る。

意味がわからなかった人のために解説 ※分かった人は飛ばしてね

コンピューターってバグると エラー画面が現れますよね。

でも、バグが一部にしか起こっておらず、 かつバグを検出できていなかったとしたら、 それは正常なコンピューターとなんら変わりない。

でも、その一部のバグを活性化させてしまえば。 エラーが起きてコンピューターは 今後動かなくなってしまうかもしれない。

壊れて使い物にならなくなるかもしれない。

…人間の脳はコンピューターと 似ていると言われています。

人間にも、同じ事が言えると思いませんか？