本咲すみれ
部屋を出て、壁に寄り添いしゃがみ
私は短くため息を吐く
本咲すみれ
あぁ、どうしよう
本咲すみれ
ん、?君。そこでしゃがんで何しとんねん?
少し低めの優しい声
その声に驚きビクッとする
本咲すみれ
糸目でおカッパな彼……
間違いない
ホシナソウシロウ そこには、私の憧れの人がいた
保科宗四郎
初めて会う彼は、やっぱり優しい
しゃがんで同じ目線に合わせてくれる
本咲すみれ
声が裏返り
鼓動が激しく音を打つ
保科宗四郎
保科宗四郎
本咲すみれ
保科宗四郎
保科宗四郎
彼はお茶目に目を細めて
可愛らしく笑う
本咲すみれ
保科宗四郎
保科宗四郎
保科宗四郎
本咲すみれ
……
風のように去っていってしまった
だけど、彼と初めて話せた。
それだけで少し嬉しく感じるのだった
コメント
2件
ゆきさんの作品最高です!